permit
「permit」は普通、「許可する」という動詞がすぐに思い浮かぶと思いますが、同時に「許可証(書)」という名詞の意味にも注意しておきたいところです。
「A permit is an official document which says that you may do something. For example you usually need a permit to work in a foreign country.」(『collins cobuild』)と説明される意味です。
例えば海外で働くときに必要な公式な書類(=an official document)だということですね。仮に「許可」という意味を表したければ「permission」を使います。細かい部分になりますが、「permit」は可算名詞で「permission」は不可算名詞です。
まず「permit」は「許可する」と「許可証」の意味があると注意しておきましょう。
respect
次は「respect」です。
中学生で習う単語じゃないか! と怒られてしまいそうですが、僕はこの単語が名詞も同じ形を取ることを忘れていて、頭をガツンとやられたような気分になったことがあります。
(日本語で考えれば全然不思議はないですが……。)
「尊敬する」「敬意を払う」などのほかに「尊敬」「敬意」という名詞にもなるんだ、とここでは強調しておきたいと思います。
TOEICではまず見かけることはなさそうですが、死者に対して敬意を払おうとすると「葬儀に参列する」とか「葬儀で死者にお別れをする」なんていう意味になります。「pay one’s last respects to someone」という形をとります。
『ゴッドファーザー』に登場するハリウッドのスター、ジョニー・フォンティーン (フランクシナトラがモデル)は、自分の庇護者であったマフィアのドンが死んだときにその亡骸に敬意を払うことを忘れませんでした。ちょっと引用しておきます。
Fontane gave a statement to the newspapers that Vito Corleone was his Godfather and the finest man he had ever known and that he was honored to be permitted to pay his last respects to such a man and didn’t give a damn who knew it.
※give a damn気にする、関心を持つ
フォンテーンは新聞社に対して次のような声明を出した。ビトー・コルレオーネは私のゴッドファーザーであり、私が会ったなかで最も立派で有能な人間だ。このような人に最後のお別れをすることを許されたというのは栄誉で、誰に知られようとまったく気にしない、と。
associate
続いて「associate」です。
動詞の「関連させる」とか「交流する」という意味でよく使われますが、名詞になったときに「colleague」と同じ意味になります。つまり「職場の同僚」という意味になります。
同義語の「colleague」と一緒に意識しておきたいところです。
また、この「associate」という単語は「Associate is used before a rank or title to indicate a slightly different or lower rank or title.」(『collins ccbuild』)と説明される形容詞の意味にも注意をしておく必要があります。
これは「準」という日本語がピッタリくる意味です。例えば「associate professor」とすれば「准教授」、「associate member」だったら「準会員」です。
この使い方の同義語になるのが「assistant」という単語です。
「associate」=「assistant」です。
日本人には違和感しかない使い方だと思いますが、いつかTOEICでも聞かれるかもしません(可能性は大いにあります)。
chair
「chair」を見かけたら「椅子」で終了! とならないようにしたいところです。
椅子という誰でも知っている意味のほかにTOEICでは委員会や会議などの「議長」の意味が必須です。また名詞の意味として大学の「教授(の職)」というのも落としたくない意味です。
「chair」=「議長」「教授(の職)」です。
そして、「chair」の注意しておきたい動詞の意味は「議長を務める」になります。
「If you chair a meeting or a committee, you are the person in charge of it.」(『Collins cobuild』)と説明される意味です。
違う意味を聞かれたとたんにレベルの高い単語になるという典型的な例です。
net
この「net」はインターネットのことを指すこともありますし、魚などを取る「網」のことも指します。またサッカーやホッケーの「ゴールネット」も「net」です。
TOEIC仕様になるとまず「純益」という意味が一番重要になります。これはパート7(長文問題)の表の中などで本当によく見かけますね。「経費などの一切を引いて最終的に残ったもの」を指して「net」です。
この考えが重さになると「正味」という意味にもなります。パッケージなどの重さを省いた中身のそのものの重さのことですね。
この2 つはとても重要な「net」の使い方になります。
日本語のネット(=「網」)の意味があるのですから「網で取る」という動詞もこの「net」には存在します。まず動詞ではこれに注意が必要ですが、一番注意したほうがいいのが「If you net a particular amount of money, you gain it as profit after all expenses have been paid.」と説明される意味についてです。
これはちょうど「純益」の動詞版としてもいい意味で「(経費などを差し引いて最終的な)利益を得る」という感じになります。
『ケインとアベル』(ジェフリーアーチャー著)のなかにはこの「利益を得る」意味を見ることができます。使い方のサンプルとして引用してみます。
He sold all his remaining Wall Street Journal shares, which netted him only $12.
彼は残っていたウォールストリートジャーナルの株をすべて売った。たった12ドルの利益にしかならなかった。
substitute
この「substitute」も名詞と動詞が同じ形で使われます。
動詞では「for」をともなって「代わりにする」、名詞では「代わりの人」「代用品」「代わり」などの意味ですね。
特に名詞としても使われることがあるという点に注意が必要になってきます。
村上春樹の『The Birth of My Kitchen-Table Fiction』というエッセイのなかには、彼が千駄ヶ谷でバーをやっていた当時、散歩の「代わり」に神宮球場に出かけることがよくあったと記されています。
引用しておきます。
I was already a Swallows fan in those days, so I sometimes popped in to catch a game―a substitute, as it were, for taking a walk.
僕はそのころすでにヤクルトファンになっていて、散歩の代わりにときどきふらりとゲームに出かけた
credit
今回あげた中で一番重要な単語がこの「credit」です。
名詞では日本語のクレジットに通じる「信用取引」とか「支払い猶予期間」というのがまず意味としてありますね。それから映画とか演劇の出演者や製作者を記した「クレジット」もこの「credit」です。そして大学の単位も「credit」が使われます。
「手当」(=allowance)なんていう意味にもなるし「get the credit for」と使えば「賞賛」を得るという意味になります。「blame」の反対ですね。
ここまででもTOEIC常連と呼ばれる意味のオンパレードですが、動詞の使い方にも注意が必要なものばかりです。
「銀行口座に金を入れる」ことも「credit」で表しますし、「credit someone with」/「be credited to」で「~の手による」「~によって製作された」というかなりレベルの高い嫌な意味になります(TOEICでよく見かけます)。
また「(その人の資質、能力などを)~だと認める」というのも本当によく目にする使い方です。
名詞にもなり、動詞にもなり、またどの意味も重要なものばかりというのが「credit」という単語のわけですね。
あらゆるところで目にする「give someone credit for」(=「正当に評価する」「功績を認める」)の実例を『ゴッドファーザー』から取ってみましょう。
Carlo Rizzi liked Michael but did not fear him as he had feared Sonny. Clemenza, too, though he gave Michael credit for a bravura performance with the Turk and the police captain, could not help thinking Michael too soft to be a Don.
※bravura高度な技巧を必要とする華麗な曲、勇壮、華美、はなやなかな演奏
カルロ・リッツィはマイケルのことが好きだったが、ソニーを恐れたようには恐れなかった。クレメンザもそうだった。あの警官とソロッツオを仕留めたことは評価していたがどうしてもドンとしては柔すぎるとしか思えなかった。
notice
「notice」というのはTOEICでは基本的な単語に属すると思いますが、私は注意が必要な単語の一つだと思っています。
一つは今日のお題のとおり、名詞と動詞が同形である点です。
(名詞は「通知」という意味、動詞は「気づく」という意味が一般的ですね)
それともう一点は、名詞の意味が「通知」だけではないところです。
「予告」「告知」「通告」「解雇通告」といった将来に対して通知するニュアンスが含まれる意味があり、また「批評記事」なんていう意味にもなったりします。
みんな通知の親戚だといえばその通りですが「If you give notice about something that is going to happen, you give a warning in advance that it is going to happen.」(『collins cobuild』)という説明を見ると「警告」という意味でも使われるとわかるので、そうなるとこの単語の印象がかなり変ると思います。
meet
これもまた重要な単語ですね。
今回では「credit」に次いで重要だと思います。
「会う」もしくは「合う」と覚えておけば基本足りる単語ですが、少し用心して見る必要があります。
例えば、TOEICで本当によく見かける「meet the deadline」という使い方ですね。
「if you meet something such as a problem or challenge, you deal with it satisfactorily or do what is required」(『collins cobuild』)と説明されている意味です。つまり問題や困難などをやり遂げることくらいの意味になるということですね。日本語だと「満たす」とか「かなえる」ということになると思います。
この場合は「合う」がよりふさわしいということになりますね。「meet the deadline」で
「締め切りに間に合う」ということです。
同じような使い方で「要件などを満たす」というときも「meet」を使います。「meet the requirements」などと使いますね。
それから「会う」は「会う」でも「if two sportsman, teams, or armies meet, they compete or fight against one another」(『collins cobuild』)という会い方が「meet」にはあります。
これはスポーツマンやチームが「会う」のだから「競う、対戦する」という意味ですね。軍隊だったら「戦う」ということになります。
名詞になれば「大会」「競技会」となるわけです。
実は意外な意味が潜んでいるのがこの「meet」という単語です。
bar
最後は「bar」です。
TOEICでほとんど見かけないだろう!とつっこみが入りそうな単語ですね。
確かに酒場の「バー」の意味ではまず見ることはありませんが、これが「細長い棒」のことを指すと知っていたら無視を決め込むのは少し危険だという認識になるはずです。
「バー」の「カウンター」も「bar」を使います。キッチンなどのカウンターも同じです。横木を想像すればかなりの意味がわかるのがこの「bar」という単語ですね。
扉にある閂(かんぬき、門の扉が開かないようにするための横木)も「bar」で表します。また「behind bars」で「刑務所に入って」という意味になったりもします。これに関しては法廷の傍聴席との境の手すり(=「bar」!)を想像すればよさそうですね。
名詞だけでも面白い意味のオンパレードです。
動詞も横木を意識します。横木を進路においたイメージをすれば「進路を妨げる」という意味になり、また「禁止する」ともなります。
「閂(かんぬき)をする」という意味にも当然なります。
「閂(かんぬき)」を意識してもいろいろな意味につながりそうですね。
最後に『ゴッドファーザー』から刑務所送りにする意味の実例を取ってみます。
“You acted like wild beasts in a jungle and you are fortunate you did not sexually molest that poor girl or I’d put you behind bars for twenty years.”
「お前たちのふるまいはジャングルの猛獣と変わらない。あの気の毒な娘を犯さなかったのはまだ幸運で、そうでなければ、二十年叩き込んでいたところだ」
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●追伸
その記事のなかではいつ出てもおかしくない意味だ、と書いてありますが実際にその通りになりました。
意外とこのブログは使えるブログかもしれません。
今回は動詞になるし、また名詞にもなる単語を10個集めてみました。
TOEICでこういう両方の性質を持つ単語が重要になるのは特に文法問題を解くときです。
普段名詞としてしか認識していないのに動詞の形で突然出てきたりすると、文の構造自体を間違って把握してしまうなんてことも起こりえます。
その逆もまた然(しか)りです。
常識的なものから、少し難しいものまでそろえてみました!