使役動詞のhaveで被害を表す? ちょっと嫌なhaveについて

高橋
こんにちは高橋です。今回は「have」を取り上げてみたいと思います。「持っている」という意味のほか、動詞と一緒に使って「現在完了」を表したりするあの「have」です。ほかにも「have to」で「~しなければならない」となったりして、使用法も意味も多岐にわたります。今回はそのなかで特にこれは嫌だったなと私が思った意味を取り上げてみたいと思います。「have+目的語+過去分詞」という形になる使役動詞の一種にスポット当てます。900点取得者が嫌だった意味とは?

 
 

ポイント!!
「have+目的語+過去分詞」の形で「~してもらう」という意味になるほか、「被害」も表すことがある!!

 
 

「have+目的語+過去分詞」=「~してもらう」「~される」

ウィッキー三世
「have」ですか?
乱三世
今回はここに注意したほうがいい、という使い方をとりあげてみよう。使役動詞って知っているだろ?
ウィッキー三世
前に少しやりましたよね。「have」を使って「~させる」という意味になるんですよね。
乱三世
そう。例えば『ロイヤル英文法』というこのブログでは何度が紹介した文法書にはその例文として「I had my brother sweep the floor」というのが載っている。
ウィッキー三世
「I had my brother sweep the floor」「弟に床を掃除させた」ということですよね。
乱三世
そう。「have+目的語+動詞の原形(原形不定詞)」の形になるというのが特徴だったわけだな。
ウィッキー三世
「I had my brother sweep the floor」だったら「sweep」という動詞の原形で使われているということですね。
乱三世
普通、動詞を使ったあとにまた動詞の原形がくることはないので、まず注意が必要だということだな。小説の実例にも目を通してみよう。村上春樹の『NEW YORK MINING DISASTER』(『ニューヨーク炭坑の悲劇』(『めくらやなぎと眠る女』所収) )からだ。

 
 

“No problem,” he said, “I’m not using them anyway. Better to have someone use them than to have them hanging in the closet, right?
「気にしなくていいよ。どうせ使ってないんだ。服の方にしたって無意味に吊されているよりは、誰かの役に立つ方が気分がいいだろう」と彼は言った。

 
 

乱三世
「服の方にしたって無意味に吊されているよりは、誰かの役に立つ方が気分がいいだろう」というのが日本語の原文だけど単純に「誰かに服を使わせる(着させる)」=(「to have someone use them」)としているわけだな。
ウィッキー三世
「to have them hanging in the closet」だと「服をつるしておく」ということですね。「吊るしておくよりも誰かに使わせたほうがいい」と言っているということですね。「have+目的語+現在分詞」でも使役の意味にできると考えていい、と。
乱三世
そう。「have+目的語+現在分詞」の形は今回は細かく突っ込まないけど、使役動詞の形としてそういうものがある、ということだな。

 
 

ポイント!
「have+目的語+動詞の原形(原形不定詞)」で「~させる」という意味になる!!

 
 

ウィッキー三世
ただこのあたりはさすがにつまづいている人はいないんじゃないですか?高校くらいから繰り返しやってきているだろうし。
乱三世
そうかもしれない。でも、この使役動詞の一種で辞書(『collins cobuild』)では「if you have something done, someone does it for you or you arrange for it to be done.」と説明される使い方になると少しだけ注意が必要になってくると思う。これはどういういうことを言っているの?
ウィッキー三世
つまり「have+目的語+過去分詞」という形になると「~してもらう」という意味に近くなるということですよね。

 
 

ポイントその2
「have+目的語+過去分詞」で「~してもらう」というニュアンスになる!!

 
 

乱三世
そういうことだな。「have+目的語+過去分詞」と過去分詞になると受動的な意味が出てくるということだ。例えばこういう文章がまさにその例だ。

 
 
Now the Corleone Family had killed somebody so important that they wished to hide his body, make it disappear, and what better way than to have it officially buried by a registered undertaker?
※undertaker葬儀屋
今、コルレオーネファミリーは誰か重要な人物を殺して死体を人目に触れないように始末しようとしているんだ。それには正規の葬儀屋に正式に埋葬してもらう以上にいい方法があるだろうか?

 
 

ウィッキー三世
またとんでもない物騒な文章じゃないですか。『ゴッドファーザー』の文章ですよね。
乱三世
これくらいの文章のほうが頭にはいりやすいだろ?ここでは「to have it officially buried by a registered undertaker?」のところだけど「it」っていうのは「his body」のことだな。
ウィッキー三世
「死体」のことですね。
乱三世
その「死体」を正式に埋葬してもらうと言っているわけだ。登録のある正規の葬儀屋に死体を処理させれば、永遠に葬り去ることができるということだな。
ウィッキー三世
とにかく「have+目的語+過去分詞」とすれば「~してもらう」というニュアンスが出てくるということですね。
乱三世
そう。ほかにもこういうのも同じだと言える。村上春樹の『BLIND WILLOW, SLEEPING WOMAN』(『めくらやなぎと眠る女』。短編集『めくらやなぎと眠る女』所収)からだ。

 
 
My friend’s girlfriend had her chest operated on there, and the two of us went to see how she was doing. The summer of our junior year in high school.
友だちのガールフレンドがそこで胸の手術をしたので、彼と一緒に見舞いに行ったのだ。高校二年生の夏休みのことだ。

 
 

乱三世
日本語の原文は「胸の手術をしたので」となっているけど、自分で自分の胸を手術したわけでは当然ないな。
ウィッキー三世
「My friend’s girlfriend had her chest operated on there」で「友達のガールフレンドが病院で手術をしてもらった」ということですね。
乱三世
そう。ちなみにもう一度確認しておくけど「junior year in high school」っていうのはどういう意味だった?
ウィッキー三世
高校二年生ってことですね。
乱三世
高校三年生はどう言う?
ウィッキー三世
「Senior year in high school」ですね。
乱三世
そうだな。つまり「senior」で高校三年生を指すということだ。「junior」が高校二年生だ。詳しくはこの記事で確認してもらおう。

 
 

junior year in high schoolとはどんな意味? 意味を正確に覚えておきたい単語

2022年2月6日

 
 

ウィッキー三世
でも「have+目的語+過去分詞」で「~してもらう」っていう使い方自体にもそれほど違和感があるとか難しいとは感じないと思いますよ。これが肝になるんですか?
乱三世
過去分詞だから受動的な意味合いが出てくるわけだろ?そうなると「~してもらう」だけが意味ではなくなってくるはずなんだな。例えば『表現のための実践ロイヤル英文法』に載っている「I had my bike stolen last night」という例文は「~してもらう」とはならないだろ?
ウィッキー三世
「I had my bike stolen last night」「昨晩、自転車を盗まれた」ってことですよね。
乱三世
そう。これは完全に「被害」のことを言っているわけだな。小説などの何かの物語のなかでわざとそうさせた、なんていう意味になることもあるかもしれないけど、この文章だったらまず「盗まれた」という「被害」を指すということになる。
ウィッキー三世
確かに「被害」の考え方がないと「have」が入っていることに違和感を感じるかもしれないですね。
乱三世
使役動詞の定番「~させる」だけ頭に入っていると少し戸惑うと思うんだな。ちなみに辞書(『collins cobuild』)では「If someone has something unpleasant happen to them, it happen to them.」という説明がこれに当たる。
ウィッキー三世
よくないことが起こることを「have something happen」という風に表現できるということですね。ただ「happen」というのは動詞の原形ですよね。過去分詞だったら「happened」として説明しないといけないんじゃないですか?
乱三世
さっきの「have +目的語+動詞の原形(原形不定詞)」の形でも「被害」の意味になることがあるんだな。『ロイヤル英文法』では例えば「we’ve had this happen many times」という文章がそれにあたると説明されている。
ウィッキー三世
「こういう(何か嫌な)ことがこれまでに何度も起こった」という感じですか?
乱三世
「we’ve had this happen many times」で「こんなことはこれまでに何度も起こった」と説明されているな。まさに嫌な経験をしたという「被害」になるわけだ。

 
 

『ロイヤル英文法』『表現のための実践ロイヤル英文法』は私が900点を突破した時に重宝した文法書です。こちらで詳しく説明しています!!

【TOEIC900点突破】必要な参考書はこれです! 私が実際に使った問題集を紹介します!

2020年12月13日

 
 

ウィッキー三世
「have +目的語+動詞の原形(原形不定詞)」という形でも被害の意味になるっていうのはかなり嫌ですね。
乱三世
ここでは、特に過去分詞を使った「have+目的語+過去分詞」の形でそういう意味があるとおさえておきたいな。とりあえずこっちだけおさえておけば十分のはずだ。この「被害」の小説の実例というのは例えばこういうものになると思う。

 
 
They may kill him in his cell or have one of the prisoners do it. As I see it, we can’t even afford to have him arrested or accused.”
※As I see it私の考えでは
マイケルを独房で殺すかもしれないしほかの囚人にやらせるということもありうる。私の考えでは逮捕されても、告訴されてもいけないんです。

 
 

ウィッキー三世
また同じように物騒な文章が出てきましたね。また『ゴッドファーザー』ですね。
乱三世
まあ『ゴッドファーザー』だからこれは仕方がない。とにかくここでは「to have him arrested or accusedで「逮捕してもらう」とか「告訴してもらう」なんていう意味にはならないということに注意しておくということだな。
ウィッキー三世
「have one of the prisoners do it」というのも「have+目的語+動詞の原形(原形不定詞)」の形なので使役動詞ということになりますね。
乱三世
そう。「to have him arrested or accused」のところがポイントだけど、使役祭りみたいな文章だってことだな。
ウィッキー三世
「have+目的語+過去分詞」の形で「~してもらう」のかそれとも「~される」のかは、つまり自分の意志があるかどうかっていうのがポイントになりそうですね。
乱三世
「~してもうらう」というのはそうさせる意志があるわけだな。一方で盗まれたなんて意味は意志がないと言えるわけだ。

 
 

ポイントその3
「have+目的語+過去分詞」の形の場合「~される」という意味になるのか「~させる」の意味になるのかは、文脈から本人の意志を読み取るとわかる!!
 
 

乱三世
それから「have+目的語+過去分詞」の形をとって「完了」の意味になることもあるのでこれも一応補足しておこう。『ロイヤル英文法』では「I had my sleeping bag spreadという文章が例文として載っている。
ウィッキー三世
これは「寝袋を広げた」とただ言っているだけですよね。完了というのもまたつかみにくいですけど、要するに「have+動詞」の「完了形」とほぼ同じだと考えても問題ないんですか?
乱三世
意味としては「I had spread my sleeping bag」のことだからもちろんそれで問題ないということだな。あくまでこういう語順で「完了」の意味になることがある、ということだ。ここでの一番の肝は「被害」を表す「I had my bike stolen last night」の文章ということになるな。
ウィッキー三世
「I had my bike stolen last night」で「昨晩自転車を盗まれた」ということですね。
乱三世
そう。ポイントはそこだ。

 
 

「have+名詞」の形に注意が必要

ウィッキー三世
「被害」の「have」に注意しろっていう話でしたけど、ほかに「have」の使い方で気をつけておく点はありますか?
乱三世
見慣れている人は多いはずなので問題はないと思うけど、辞書(『collins cobuild』)でこう説明している意味に注意しておいたほうがいいな。

 
 
You can use have followed by a noun to talk about an action or event, when it would be possible to use the same word as a verb. For example, you can say ‘I had a look at the photos’ instead of ‘I looked at the photos.’

 
 

乱三世
これはどういうことを言っているの?
ウィッキー三世
「have」の後に名詞を置いて使うと特定の動詞と同じ意味になるってことですね。例えば「I hada look at the photos」とすると「I looked at the photos」と同じ意味になるということですね。
乱三世
「have a look at」という表現があってそれは「look at」と同じ意味だっていうんだな。だったら「have」なんてわざわざ使わなければいいと思ってしまうけど、一種の慣用表現みたいなものだな。
ウィッキー三世
「have a drink」=「一杯やる」とか 「have a talk」=「話す」とか確かによく見る表現ですね。つまりこういう形のことを言っているわけですか?
乱三世
そういうことだ。動詞が派生した「名詞」を「have」の後ろに置く表現があるってことだな。これはもうそういう使い方があるってことで十分だと思う。見ているうちになれてくるはずだから。念のため『ゴッドファーザー』から例文を抜いてきたから、見ておこう。

 
 

『ゴッドファーザー』からの引用です!

“Mike Corleone wants to see me and have a talk. He’s flying in tonight with Tom Hagen. Tom said they’ll be seeing you, Lucy. You know what it’s all about?”
「マイケルが会って話したいことがあるっていうんだ。トム・ヘーゲンと一緒に今晩くる予定だ。トムは君に会う予定だって言ってたけど、どんなことなのか知っているか?」

“You can’t have a drink. Your doctor forbids it.”
「酒はもうだめだ。君の医者が禁止している。」

“~I got sore at Freddie because he was banging all the cocktail waitresses and letting them goof off on the job.We had a little argument and I straightened him out.”
Machael’s face was impassive when he said to his brother, “You straightened out, Freddie?”
※bang俗性交する、一発やる
※cocktail waitressesバーなどで酒を提供するウエイトレス
※goof馬鹿者、まぬけ、へま、へまをやらかす、仕事をさぼる
「~フレディに怒ったのはこいつがウェイトレスとやりまくって仕事をさぼらせていたからだ。ちょっと話をしてこいつをしゃんとさせてやったのさ」
マイケルは表情を変えずに言った。「君はしゃんとなったのか?フレディ」

 
 

乱三世
「have a talk」=「話す」、have a drink「一杯やる」、それから最後の例は「We had a little argument」となっているけど「have a argument」=「議論する」ということだな。
ウィッキー三世
1語の動詞を使うかわりにこういう風に「have」を使うということなんですね。
乱三世
そう。ほかにも似たような使い方があるからこれも確認しておこう。同じように辞書(『collins cobuild』)の説明を先に見てみよう。

 
 
In normal spoken or written English, people use have with a wide range of nouns to talk about actions and events, often instead of a more specific verb. For example people are more likely to say ‘we had ice cream’ or ‘he’s had a shock’ than ‘we ate ice cream’, or ‘ he’s suffered a shock’.

 
 

ウィッキー三世
また長い説明になりますね。
乱三世
どういうことを言っているの?
ウィッキー三世
特定の動詞を使うかわりに「have+名詞」の形で表現することがあるってことですよね。アイスクリームを食べたっていうときに「we ate ice cream」というよりもむしろ「we had ice cream」と言うことが多い、と。
乱三世
そう。一語で表せるのにわざわざ「have+名詞」の形にすることがあるっていうんだな。
ウィッキー三世
直接名詞を後ろに従える形があるということですね。これもそういう使い方があるって覚えておくということですか。
乱三世
知らなければ印刷ミスなんじゃないかと疑って終わってしまうから、そこは知識として持っておいたほうがいいということだな。最後も『ゴッドファーザー』から例を取ったので見てみよう。

 
 
“I’m sorry,” Michael said. “Tomorrow night we’ll go into New York and see a show and have dinner, OK?”
「ごめんよ」マイケルは言った。「明日の夜はニューヨークでショウを見てディナーを取ろう」

 
 

ウィッキー三世
「夕食を食べる」を「have dinner」としているわけですね。
乱三世
日本語でも「夕食をとる」って言い方がするから「have dinner」でも違和感ないとは思うんだな。そもそもこの表現は英語を勉強していればしょっちゅう目にするはずだ。
ウィッキー三世
「夕食を食べる」だったら「eat dinner」でもよさそうだけど「have dinner」とも使うし、そっちのほうがむしろ使用頻度が高いと言えそうだ、と。
乱三世
そういうことだな。こういう表現があるってことをおさえておこう。今回はこれまで!下のまとめも参考にしてほしい。

 
 

まとめ
●「have+目的語+動詞の原形(原形不定詞)」→「~させる」という意味になる
●「have+目的語+過去分詞」→「~してもらう」という意味になる
※「have+目的語+過去分詞」の形で「~される」という「被害」の意味にもなる。「I had my bike stolen last night」という形が例
●「have+a+名詞」→「have a talk」=「話す」、have a drink「一杯やる」といった意味になる
●「have+名詞」→特定の動詞を使う代わりに使われることが多い。「we had ice cream」が例

 
 

高橋
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