アル・カポネvsゴッドファーザー⁉ ギャングスター同士の衝突が面白い件

高橋
こんにちは高橋です。

今までTOEICの点数が半年で350点アップしたとき(400点→750点。今は960点)『ゴッドファーザー』のオーディオブック(小説)を聴き倒したという話をさんざんしてきました。

今回はTOEICの勉強の仕方をいったん離れて僕が『ゴッドファーザー』のどんなところをおいしくいただいたのかをお話してみたいと思います。

趣味の話になるので興味のない方はTOEIC900点の取り方を書いてるこちらをどうぞ。

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実在した人物から多くを借りている物語

『ゴッドファーザー』はマフィアを題材にしたフィクションですが、登場人物の多くは実在した人をモデルにしています。

例えばハリウッドのスーパースターとして描かれているジョニー・フォンテーンはフランク・シナトラがモデルです。

『ゴッドファーザー』の最新の改訂版(英語の原文です)にはフランク・シナトラがパーティーの席上、著者であるマリオ・プーゾに対して激高したエピソードが紹介されています。

このジョニー・フォンテーンとドン・ビトー・コルレオーネとの関係はシナトラとシカゴのボス、サム・ジアンカーナとの関係を描いたものです。

サム・ジアンカーナはジョン・フィッツジェラルド・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)(第35代大統領)の暗殺に深く関わったとされるマフィアです。

ビトー・コルレオーネはオリーブオイルをイタリアから輸入して財を成しますが、その部分はニューヨークに実在したプロファッチというボスから借りています。

また、ゲイ・タリーズの傑作ノンフィクション『汝の父を敬え』(『HONOR THY FATHER』)を読めばコルレオーネ・ファミリーが辿る運命の大半はボナーノ・ファミリーのものだとわかります。

3男のマイケル・コルレオーネと長男のソニーコルレオーネを合わせたような人物がボナーノ・ファミリーの長男ビル・ボナーノです。

『ゴッドファーザー』はフィクションでありながら、マフィアの世界をよく伝えるものになっています。

実際『汝の父を敬え』の中では、ビル・ボナーノが『ゴッドファーザー』を読んで「この著者は我々の世界をよく知っている」と評しているところがあります。

『汝の父を敬え』は実在したマフィアに取材したノンフィクションで、『ゴッドファーザー』はフィクションです。

発刊時期はこのエピソードからもわかるように『ゴッドファーザー』が先、『汝の父を敬え』が後です。

マフィアの世界は長年ベールに包まれていたと言われていますが、当時イタリア人の間では野球選手の成績を語るのと同じくらいの感覚で口の端に上っていた可能性さえあるということになります。

 
 

やり込められるアル・カポネ

そのフィクションである『ゴッドファーザー』の中に実在したギャングスター、アル・カポネが登場しています。

フィクションに実在したギャングを登場させるという方法自体面白いものですが、その扱いもまたとても興味深いものです。

カポネといえば世界中に知られたギャングの「スター」です。

『アンタッチャブル』など映画の素材にもなっていて、描かれ方、評され方は様々あるものの権勢を誇った暗黒街の最重要人物で「スター」であることは変わりません。

それが『ゴッドファーザー』では若き日のビトー・コルレオーネに見事にやり込められる愚鈍な男としか描かれていません。

『汝の父を敬え』やビル・ボナーノ自身が後年発表した自伝『ゴッドファーザー伝説』(『Bound by Honor』)を読むと『ゴッドファーザー』は、その「考え方」も多くを当時のマフィアから借りています。

だから、ギャングスターであるカポネに対する評価もまた「借りている」と推測できます。

カポネに対する辛辣な寸評はこういうものです。
 
 

The arrogance of this letter was a calculated one. The Don held the Capones in small esteem as stupid, obvious cutthroats.
※arrogance傲慢
※cutthroat人殺し
このメッセージの尊大さは、計算されたものだった。ドンはカポネを強敵とみなしておらず、頭の鈍い単なる殺し屋くらいにしか考えていなかったのだ。

 
 
若き日のビトー・コルレオーネとカポネが対峙するきっかけは、ビトー・コルレオーネと敵対していたマランザーノというマフィアがカポネと親交があり、応援を頼んだことです。

カポネは要請に応じてガンマンを派遣しますが、シカゴにも諜報員を持っていたビトー・コルレオーネはその動きをすぐに察知してガンマンをあっさりと片付けてしまいます。

その対応を見せつけたあとに送ったのが「尊大なメッセージ」です。

僕は『ゴッドファーザー』で語られる倫理観にとにかくハマり、特にこのカポネに応じた一連のくだりを繰り返し読みました。

英語を勉強するようになってからはこのカポネに送られたメッセージを愛唱していたこともあります。

ビトー・コルレオーネがカポネに送ったメッセージはこういうものです。
 
 

“You know now how I deal with enemies. Why does a Neapolitan interfere in a quarrel between two Sicilians? If you wish me to consider you as a friend I owe you a service which I will pay on demand. A man like yourself must know how much more profitable it is to have a friend who, instead of calling on you for help, takes care of his own affairs and stands ever ready to help you in some future time of trouble. If you do not wish my friendship, so be it. But then I must tell you that the climate in this city is damp, unhealthy for Neapolitans, and you are advised never to visit it.”
※quarrel 口げんか、口論
※damp 湿気のある、じめじめした

私が敵をどのように処遇するのかこれでおわかりいただけたと思う。ナポリ人がなぜシシリー人同士の争いに口を挟むのか? あなたが私を友人とみなす用意があるなら、要求の額の支払いを喜んでしよう。あなたほどの人間であれば助けを求める友人よりも、自分のことは自分で処理し、あなたの未来のトラブルに対して手助けする用意のある友人のほうがはるかに有益だとわかるはずだ。私との付き合いを望まないのであればそれならそれで結構。しかしその場合、当地の気候は湿気が多く、ナポリ人の健康には極めて不向きなので決して訪問されないように、と忠告申し上げておきたい。
※訳は高橋が原文から付けました

 
 

暗黒街と政治の世界

僕がこうしたマフィアという暗黒街の話になんで興味があるのかというと、一つは「表」の歴史に深く関わっている(いた)だろうと推察できるからです。

ビル・ボナーノの『ゴッドファーザー伝説』の中には「当時ニューヨーク州選出の下院議員でマフィアの同意なくして当選したものは一人もいなかった」と記されています。

その当時マフィアは労働組合を牛耳っていたと言われます。

そうしたことを考え合わせれば眉につばを付けなければならないものの、荒唐無稽の話ではないとすぐにわかります。

なぜなら、日本でも未だに労働組合から票をもらっている政党が衆議院で2番目に多い議席を持っているからです。

ケネディの父親は禁酒法時代に一儲けをしてそのときにマフィアとの関わりを持ったそうです(『ゴッドファーザー伝説』)。

『ゴッドファーザー伝説』には「そろそろ息子を大統領にさせたい」とジョン・フィッツジェラルド・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)本人とともに相談にくるくだりというものまで描かれています。

「ゴッドファーザー」と呼ばれて権勢をほしいままにしたビトー・コルレオーネは政治家を大事にしてその見返りを多く受け取っています。

暗黒街の住人と歴史の表舞台に登場する政治家の関わりというのは、興味の尽きない話題で僕にとってはそのまま英語を勉強するモチベーションにもなりうるものでした。

今回は僕が魅かれた『ゴッドファーザー』の世界を少しのぞいてみました。

英語勉強の参考にはちっともならなかったとは思いますが、英語を通じて見ることができる世界というのは色々あります。

もちろんマフィアの世界もその一つだということになります。
 
 

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高橋
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●追伸

高橋
TOEIC必須と言われる単語の多くは『ゴッドファーザー』に載っています。チンピラを扱った小説であっても基礎的な単語はここから覚えることができます。他の小説、ノンフィクションでも同じように言えると思います。だから小説、ノンフィクションをの読みこなすことはそのままTOEIC対策になります。

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