前置詞「by」と「until」の違いはある単語をイメージするとかんたん!?

高橋
こんにちは高橋です。
以前紹介した「on」と「in」に続いてまた前置詞をとりあげたいと思います。今日は、「by」「until」の違いについてです。この違いについてはよくご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、いつものように実例をあげたので復習もかねてのぞいてみてください。もちろん、それぞれの応用編というべき表現についても触れています!

 
 
 
 
 

乱三世
おっ、大将来ているな。
ウィッキー三世
今日は、「by」と「until」ですか?
乱三世
そう。以前やった「on」と「in」なんかより頭使わなくていいだろ?
ウィッキー三世
どういうことですか?
乱三世
日本語に正確に対応しているから使いわけとしては難しくないってことだよ。「until」はどういう意味?
ウィッキー三世
「~まで」ってことじゃないですか?
乱三世
じゃあ、「by」は?
ウィッキー三世
「by」も日本語だと「まで」となると思いますけど。
乱三世
「until」が「~まで」っていうのはいいけど、「by」は「~までに」とした方がしっくりくるだろ? 要するに、「by」の場合は「期限」を示しているわけだな。このあたりは、実例に当たったほうが早いから、見てみよう。今日は村上春樹の小説からとってある。上が「風の歌を聴け」で下が「1973年のピンボール」だ。

 
 
 
 
 

「until」(「~まで」。継続(期間)をあらわす)

According to my records, from August 15, 1969, until April 3rd of the following year, I attended 358 lectures, had sex 54 times, and smoked 6,921 cigarettes.
当時の記録によれば、1969年の8月15日から翌年の4月3日までの間に、僕は358回の講義に出席し、54回のセックスを行い、6921本の煙草を吸ったことになる。
 
 

「by」(「~までに」という「期限」をあらわす)

I completed my day’s work by two o’clock and hightailed it out of there, tossing the completed manuscripts on her desk as I passed.
二時までに一日分の仕事を済ませ、原稿を女の子の机に放り投げると事務所を飛び出した。
※hightail it 急ぐ、逃げ去る

 
 
 
 
 

乱三世
「by」と「until」のそれぞれの意味も見出しにつけたからわかったとは思うけど「until」っていうのはどういう意味?
ウィッキー三世
「until」は「~まで」と継続をあらわすわけですね。
乱三世
そう。上の村上春樹の例だと「until April 3rd of the following year」(翌年の4月3日まで)と、継続している時間をあらわしているわけね。この期間にセックスを54回したり、煙草を6921本吸ったりしたってことだ。では、「by」はどうなっている?
ウィッキー三世
「by」は「~までに」という「期限」をあらわすということですね。
乱三世
「I completed my day’s work by two o’clock」で「二時までに仕事を済ませ」ってことになるわけだ。それまでに「completed」の状態にするってことだな。この「completed」を頭に浮かべれば「by」もイメージしやすいと思う。一方で「until」は「状態や行動が続いている」っていうことで、「continue」という単語をイメージするとわかりやすいかな。
ウィッキー三世
「continue」をイメージするといいということは、「until」は「それまでずっと」という日本語でもいいわけですか?
乱三世
そうね。その「ずっと」というニュアンスでOK。「by」に関しては、例えば「by now」とすると「もう」とか「そろそろ」と訳されることが多いけど、こういう場合も「by」で「期限」をあらわすという理屈は同じだな。ちょっとこれもサンプルを持ってきたからこれも見てみよう。「ゴッドファーザー」から取ってある。
 
 
 
 
 

by now「もう」「そろそろ」

“Even the shooting of your father was business, not personal. You should know that by now.”
君のお父さんが撃たれたことさえもビジネスなんだ。個人的なものじゃない。もうそのくらい君にもわかっていいはずだよ。

 
 
 
 
 

乱三世
これは気性の荒いドンの長男をトムへーゲンという組織のナンバー2が諫めている場面だ。ドンが撃たれて、息子としては激高するのはわかるけど、これは個人的な怨みを晴らしたとかそんな性質のものじゃないということを、「そろそろわかってくれよ」と言っているわけだな。子供じゃないんだからってことだな。
ウィッキー三世
これは「by now」でまさに「もう」って訳してありますね。
乱三世
ただ、さっきも言ったとおり、理屈は一緒のわけね。「You should know that by now.」で「今までには」わかるべきだと言っているわけ。それが日本語の感覚としてしっくりくるのが「そろそろ」とか「もう」ということなんだな。
ウィッキー三世
「by the time」なんていうのもよく聞きますけど、これも理屈は同じってことでいいんですか?
乱三世
「by the time」は特に変化はないね。「by」がわかっていれば、「by now」よりもすっと入ってくると思う。一応サンプルを持ってきてからこれも見ておこうか。「ゴッドファーザー」からだ。

 
 
 
 
 

「by the time」~するときまでに

By the time he got out of the car he was in shock, he had not even drawn his gun.
彼は車から出たもののあまりのショックに、自分の拳銃を引き抜くことすらできなかった。

 
 
 
 
 

乱三世
「by the time」自体はなんてことないと思うけど、サンプルが結構強烈だろ?
ウィッキー三世
これはどんな場面なんですか?
乱三世
ドン・コルレオーネが撃たれる場面で、そのボディガードをしていた息子(次男坊)が異変に気付いて車から出てくるところだな。自分の父親が撃たれたのに動揺して銃も抜けない状態になっているわけだ。映画では、この後「パパ!」と叫びながら泣き崩れるところが描写されているね。フレデリコ・コルレオーネっていうドンの次男坊だ。
ウィッキー三世
これは、「車を出るそのときまでに、もうショックをうけてしまっていた」ということですよね。「by the time」を特に訳してないようですけど。
乱三世
そう。とにかく「by」の感覚さえつかんでいればこれも安パイだと思う。「by」の応用を紹介したから、「until」の変化についても少し触れておこう。村上春樹の「羊をめぐる冒険」からだ。

 
 
 
 
 

「not until」~になってはじめて

Not until I was in front of him did he stop and wipe his face with the towel around his neck.
僕が溝まで辿りつくと、彼はやっと手を休めて首に巻いたタオルで顔の汗を拭いた。

 
 
 
 
 

乱三世
日本語の訳も書いてしまったけど、「not until」は普通に訳したら、どうなる?
ウィッキー三世
「not until」で「それまでにはなかった」という感じじゃないないですか?
乱三世
引用文はどうなっている?
ウィッキー三世
「彼はやっと手を休めて~」となっていますね。
乱三世
「not until」で「それまでにはなかった」ということなんだけど「~なって、はじめて~」と、よりその出来事を強調するニュアンスがあるんだな。
ウィッキー三世
それが引用文だと「やっと」という言葉になっているわけですか。
乱三世
「やっと」のニュアンスを出すために、「not until」という英語を訳者が選んだということだな。ここでも「until」の「継続している感じ」がつかめていれば、問題ないと思う。
ウィッキー三世
「by」が期限で、「until」が「継続期間」っていうのは入っていればその応用ってことですね。
乱三世
そう。最後に、同じように時間をあらわす「before」と「by」の違いに少し触れてみようか。例えば「Please be home by 8 p.m.」と言ったらどういう意味?
ウィッキー三世
「8時までに家にいてください」。「8時にまでに帰ってきてください」くらいですかね。
乱三世
うん。では「Please be home before 8 p.m」は?
ウィッキー三世
これは「8時より前には家にいてください」ってことですよね。
乱三世
簡単だな。言っていることとしては「before」の場合はちょうど「8時」ではダメで、「その前に」ってニュアンスがでるね。今日はこのあたりで。

 
 
 
 
 

「until」「by」まとめ
●「until」……「~まで」。継続期間を示す

●「by」……「~までに」。期限を示す

 
 
 
 

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高橋
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●追伸

高橋
「当時の記録によれば、1969年の8月15日から翌年の4月3日までの間に、僕は358回の講義に出席し、54回のセックスを行い、6921本の煙草を吸ったことになる。」
という「until」のところで取り上げた村上春樹の文章は、その後の
「そんなわけで、彼女の死を知らされた時、僕は6922本めの煙草を吸っていた。」
という文章の伏線になっています。こういうリズムはその後の小説ではほぼ消え失せてしまっていると思います。もし初期の3部作「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」を未読の方がいらっしゃったら、「ノルウェイの森」とはまた別の世界がのぞけると思います。ぜひお試しあれ~。

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