「a number of~」?「the number of~」?今さら聞けない「数」の違いについて

The number of victims suggests he may see it as a series of molts. He’s doing this in a two-story house, did you find out why two stories?”
被害者の数は彼がそれを一連の脱皮と考えているかもしれないと示している。彼はこれを二階建ての家でやっている。なぜ二階建てかわかったか?
Thomas Harris THE SILENCE OF THE LAMBS

 
 

高橋
こんにちは高橋です。

今回は「the number of~」「a number of~」の違いと覚え方について書いてみました。

といっても本当に簡単なことで冠詞の「the」と「a」の違いを意識するだけです。

この冠詞を意識することで「単数扱い」なのか「複数扱い」なのかもすぐにわかります。

「one of the~」という同じく冠詞を意識すればいい表現も取り上げています!

 
 
ポイント!

  1. 「the number of~」=「~の数」→単数扱いになる
  2. 「a number of~」=「いくらかの~」→複数扱いになる
  3. 「one of the~」=「~のうちの一つ」→単数扱いになる
 
 
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「the number of~」は定冠詞の「the」を意識する!

ウィッキー三世
今日は「a number of~」「the number of~」の違いについてですか?
乱三世
何でこの二つを取り上げているのかというとまず意味が違うから、ということと、単数扱い/複数扱いの別があるから、ということになる。つまりそれを受ける動詞の形が違ってくるということになるわけだ。
ウィッキー三世
動詞のところがブランクになっていたりしたら、知らないと答えられないということになると。
乱三世
ただ、難しいことは何もないんだな。「the number of~」っていうのは「the」が入っているだろ? 前にやった英語で本当に大切な「定冠詞」が入っているわけだ。この「the」っていうのはなんだったの?
ウィッキー三世
特定の「その」とか「これ」を指して「the」とするんでしたね。発信者とそれを受け取る側に基本的には「その」/「これ」に関する共通の理解があるということでした。
乱三世
何を指しているのかお互いにわかっていないと基本的には「the bag」とは言えないということだな。その「the」を考えれば「the number of~」っていうのは簡単なわけ。
ウィッキー三世
「the number of~」で「その数」を示すということですか。
乱三世
「the number of」=「~の数」という意味になるんだな。お前が言った通り「その数」のことを言っているわけだ。そうなると、これは単/複どちらで扱うのが正しい?
ウィッキー三世
「単数形」ですか?
乱三世
そう。「その」という「特定のもの」を指していると考えれば、いいわけだ。小説の『羊たちの沈黙』からサンプルを持ってきたから確認してみよう。レクターが訪ねてきたクラリスに話しかけている場面だ。

 
 

The number of victims suggests he may see it as a series of molts. He’s doing this in a two-story house, did you find out why two stories?”
※molt脱皮する、羽毛がはえ変わる
被害者の数は彼がそれを一連の脱皮と考えているかもしれないと示している。彼はこれを二階建ての家でやっている。なぜ二階建てかわかったか?
 
 

ウィッキー三世
「victims」(=被害者)の「数」を「The number of victims」で表しているということですね。「victims」(=被害者)を集合的に見ていると考えればいいということになるわけですか?
乱三世
「victims」と複数形の形になっていても、まどわされないように「the number of~」の意味が何なのか頭に入れておくのが大切になってくるということだな。ここでは「suggests」と受けているところに注意が必要なわけだ。引用した文章はレクターがバッファロービルという連続殺人犯についてヒントを与えている重要な場面になる。映画を観たことがある人ならばピンとくるかもしれない。

 
 

「a number of~」=「several」と考える!

乱三世
対して「a number of~」っていうのは「several」と同じだと頭に入れておけば済むんだな。となると、どんな意味になる?
ウィッキー三世
「several」だと「いくつかの」ってことですか?
乱三世
「いくつかの」って言ってるんだから当然「複数扱い」となるわけだ。そうなると動詞も当然?
ウィッキー三世
複数として受けて形が変わる場合があるということですね。
乱三世
そう。簡単なわけ。さっきの『羊たちの沈黙』の文章の「the number of」を「a number of」にあえて変えて比較してみよう。
 
 

The number of victims suggests he may see it as a series of molts.」

A number of victims suggest he may see it as a series of molts」
 
 

ウィッキー三世
A number of victims suggest he may see it as a series of molts」と動詞は複数で受けるということになるわけですね。意味は「被害者の幾人かがそうほのめかした」くらいに変わりますね。
乱三世
この単/複の扱いの別っていうのは、くどいようだけど、「a number of~」と「the number of~」のそれぞれの意味を考えれば簡単だということだな。

冠詞その1「the」と「a」の違いについて

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number one、number twoとはどんな意味? 数以外のnumberが個性派ぞろいの件

2019年12月6日
 
 

「one of the~」も「the」を意識すれば簡単!

乱三世
もう一つ「one of the~」というのも「the number of~」以上に冠詞の意味を考えればちょろいからこれも紹介しておこう。TOEICでもちょこちょこ突っつかれるところだ。
ウィッキー三世
「one of the~」でまた「the」を考えればいいということですか?
乱三世
「one of the~」は「~の一つ」ということだな。読んで字のごとしだ。なぜ「the」を考えればいいのかというのはサンプルを見ればはっきりするから、確認してみよう。『ゴッドファーザー』からだ。

 
 

Sonny was formally engaged to Sandra and would soon marry, one of the houses would be for him. One of the houses was for the Don. Another was for Genco Abbandando and his family.
※engaged婚約中の/予約済みの
ソニーは正式にサンドラと婚約していてじきに結婚することになっていたので、そのうちの一軒は彼のものだった。ドンが一軒、別の一軒はゲンコ・アバンダンドの家族が住む。

 
 

乱三世
ある区画に家が4軒あってその中の一つに「ドン」が住むと言っているわけだな。4軒ある中の「その1軒」を指しているということだ。
ウィッキー三世
4軒の中の「その家」という特定の1軒を指しているから、単数扱いということになるわけですか。
乱三世
そう。注意点としては、複数ある「houses=家」の中のその「家」と言っているから「one of the housesと「名詞」が複数形になっているところだな。
ウィッキー三世
それにつられて動詞の形を間違わないようにすべし!ということですね。
乱三世
「the」から類推して意味を考えるということを基本にすることだ。例えば、村上春樹の『1973 年のピンボール』の中にこんな文章があるから、引用してみよう。これを考えるとより理解が深まると思う。
 
 

One of the twins inserted a cigarette between my lips and lit it.
双子の一人は僕に煙草をくわえさせ、それに火を点けてくれた。
※日本語は村上春樹の原文をそのまま引用してあります。

 
 

乱三世
「twins」っていうのはどういう意味?
ウィッキー三世
「双子」ですね。
乱三世
「One of the twins」って言ったらどうなるわけ?
ウィッキー三世
「双子のうちの片方」ということですね。
乱三世
過去形になっているから単/複の別というのは確認できないけど、例えば「双子のうちの一人がタバコを吸っていた」としたければどうなる?
ウィッキー三世
「One of the twins was smoking a cigarette」ぐらいですか。
乱三世
そう。「was」を使うわけだな。「双子のうちのその一人」を指しているから単数形になるわけだ。それと「one of the~」と説明しているけど、この「the」が定冠詞扱いの「my」とか「his」になることもある。「One of my chairs」(=私が持っている椅子のうちの一つ)とか、「One of his front teeth」(前歯の一つ)なんていう風にもなるってことだ。
ウィッキー三世
どちらにしても「the」=定冠詞がついて、あるものを特定していると覚えればいいわけですね。
乱三世
理屈は同じということだな。これも「one of the~」の意味を考えれば簡単だ、ということだ。今日やった「a number of~」、「the number of~」、「one of the~」なんていうのはTOEICでも特に注意しておきたい文法の一つになるからぜひ今回で頭に入れてしまおう!
 
 
ポイント!

  1. 「the number of~」=「~の数」→単数扱いになる
  2. 「a number of~」=「いくらかの~」→複数扱いになる
  3. 「one of the~」=「~のうちの一つ」→単数扱いになる

違いは何? quite a few/quite a bit/few/little 冠詞その5

2020年7月27日
 
 
高橋
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●追伸

高橋
こういう文法上の細かいルールはとにかく自分が好きなコンテンツに落とし込んで覚えるとうまくいきます。つまらないルールだからこそ、つまらない例文で拾ってはいけません。

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