
ポイント!
「バズる」は英語の「buzz」から来ている。「buzz」には「騒音をたてる」「ハチがブンブン飛び回って音をたてる」などの面白い意味がある!
「バズる」は英語の「buzz」から来ている。「buzz」には「騒音をたてる」「ハチがブンブン飛び回って音をたてる」などの面白い意味がある!
「バズる」は「buzz」!!

「ブザー」ってあるだろ?

音が鳴るやつですか?

そう。どうやって綴(つづる)るか知っている?

「buzzer」ですよね。

「buzzer」っていうのは意味を考えると「buzz」から来ているとわかるんだけど、「buzz」には「ハチが飛び回るような音を出す」という意味があるわけ。辞書を引いてみるとこう出ている。
If something buzzes or buzzes somewhere, it makes a long continuous sound, like the noise a bee makes when it is flying.

うるさい音が長く続くイメージ=「it makes a long continuous sound」なわけですね。「ハチが飛び回っている」絵を浮かべればいいってことですか。

そう。例えば、「People are buzzing around~」ってなったら、「忙しく動きまわる」ってなる。

ハチのかわりに人間がうるさく動き回るって感じにもできるというわけですね。

そういうことだ。ほかにも「Questions are buzzing around my head」ってなれば「疑問が頭の中をぐるぐる回る」となるわけだ。混乱している感じがでる意味になるということだな。

この「buzz」が日本語の「バズる」に当たるものだと考えていいということですか?

ちょうどいいサンプルが吉田修一の『パレード』にあったからこれを紹介してみよう。ごちゃごちゃ説明するよりストレート伝わると思う。
Psyche, by the way, means “the unconscious,” and is a term Mirai started using all of a sudden after she read a comic book version of Freud’s theory of psychoanalysis. It’s become a buzzword around our apartment.
※psycheギリシャ神話のプシュケ、魂、精神などの意味も
ちなみに深層というのは無意識という意味で、フロイトの精神分析論を漫画で読んだという未来がとつぜん使い始め、当時ぼくらの間だけで流行していた言葉だった。

「buzzword」でまさに「流行っている言葉」になるわけですか。

そう。日本語の「バズる」っていうのは「急激に関心が高まる」とか「一時的に流行っている」とかっていう意味になるわけだろ?

そうなるとまさに英語の「buzz」をそのまま移植したもの、ということですか。

「buzz」のほかの意味として辞書には、こう出ているな。
You can use buzz to refer to a word, idea, or activity which has recently become extremely popular.

「言葉とか考えや活動が急に流行る」って感じかな。

これは形容詞としの「buzz」ですけど、動詞の意味はあるんですか。まさに「バズる」と同じ使い方は?

「People are buzzing about~」とすれば「人が~のうわさをしている」という意味になるな。転じて「話題になっている」というような意味にもなるよ。

日本語の「バズる」に極めて近い意味ということですか?

そういうことだな。ほかにも「buzz」には「you can use buzz to refer to a long continuous sound, usually caused by lots of people talking at once.」という意味があるんだな。多くの人の話す声が長く続いたとき「buzz」と使えるということだ。

ハチの「絵」でもいいし、人がうるさく話している「絵」でもどちらにしろ、バズるにつながってくるということですね。

そう。このbuzzというのはとてもイメージしやすい単語だと思う。
「buzz around」=(考えや人が)つきまとう

一応「buzz」の意味を補足できる材料も持ってきたから紹介しておこう。『ゴッドファーザー』からだ。
Some of the local youths were already beginning to buzz around and this stranger with his broken face could do the necessary job of scaring them off.
※scare off~を脅して追い払う
すでにこの土地の若者たち何人か娘につきまといだしており、この顔のつぶれたよそ者なら、うまい具合に追い払ってくれるだろう。

娘に若者が付きまとっている様子を指して「buzz」なんだから「人の周りを忙しく動き回る」と「ハチが飛び回って音をだす」感じがまさに出ていますね。

とてもイメージしやすいと思う。ちなみにこの引用はマイケル・コルレオーネがシチリアに潜伏しているときのもので、マイケルが後に結婚することになるアポロニアという女性の父親の独白だ。

自分の娘にまとわりつく男を追っ払いたいという親心が書かれているわけですね。若い女性に付きまとっている感じを表現するために「buzz around」ですね。

そう。ほかにも参考としてこんな使い方もあるというのを紹介してみよう。カート・ヴォネガットの『ホーカス・ポーカス』からだ。
WHEN YOU DARE to think about how huge the illegal drug business is in this country, you have to suspect that practically everybody has a steady buzz on, just as I did during my last 2 years in high school,~
※practically(直後の語を修飾して)ほとんど、同然
非合法の麻薬産業がこの国でどれほど巨大な規模に達したかを考えるには、ほとんどあらゆる人間がいつもほろ酔いなのではないかと疑ってかかる必要がある。わたしのハイスクール最後の2年間がそうだったように~。

「酔う」となっていますけど、麻薬が効いているってことですか?

麻薬などで酩酊していることを指して「buzz」と使うということだな。辞書では「If something gives you a buzz, it makes you feel very happy or excited for a short time」と出ている。

喜びや興奮を与えてくれるということですね。

だいたいこの使い方の場合は「have a buzz on」とするので覚えておくといいと思う。今日は日本語のバズについて考えてみた。このあたりで。

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●追伸

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今回はこの流行らないブログで「バズった」という言葉について考えてみたいと思います。そもそも「バズった」の「バズ」はどこから来ているのか? 英語だとしたら、その英語本来の使い方として「バズる」というのは存在するのか? 今回も色々と実例を引っ張って考えてみました。前回の「TOEICに出る冊子やチラシはこれ!」から装いを変えて役に立つ雑学を紹介しています!