その日本語こんな意味もあります! その4 undercover(アンダーカバー) red tape(レッドテープ) backdrop(バックドロップ) 番外編red herring(赤い鰊)

高橋
こんにちは高橋です。

今回も、日本語としてなじみがあるものの、英語の意味は少し(or全く)違う単語を取り上げてみます。

「undercover」(アンダーカバー)、「red tape」(レッドテープ)、「backdrop」(バックドロップ)の3つと、少し番外編的な扱いの「red herring」(赤い鰊)を合わせた合計4つです。

ドラマや小説の実例を引用してあります!

その日本語、英語ではこんな意味もあります! その1 マンション(mansion) キャンペーン(campaign) ストーリー(story) トライアル(trial) スーツ(suit)

2019年3月6日

その日本語、英語ではこんな意味もあります! その2 サイダー(cider) オフィス(office) プリント(print) グリーン(green) タイトル(title)

2019年4月4日

その日本語、英語ではこんな意味もあります! その3プレミアム(premium) コラム(column) ブラックメール(blackmail) トラフィック(traffic) クラス(class) 番外編のsalad days

2019年3月28日

 
 

ポイント!

  1. undercover=秘密捜査の、諜報活動の、スパイ活動の
  2. red tape=役所の手続き、官僚主義、役所仕事
  3. backdrop=背景(物事の背景、後ろの景色を指す背景、の両方の意味)、劇場などの背景幕
  4. red herring=目くらまし、注意をそらすもの ※ミステリー小説の用語として定着しています
 
 

TOEIC960点になりました!

 
 

undercover=スパイ活動の

日本語として定着しているのはファッションブランドの「アンダーカバー」だと思います。

昔裏原系が流行ったときの中心ブランドの一つですね(ちょっと古いか……)。

英語の「undercover」はそもそもどんな意味かというと、「秘密捜査の」とか「諜報活動の」という意味になります。

「スパイ活動」のことを指すということです。

僕が英語の勉強によく「聴いた」『コロンボ』(『古畑任三郎』の元ネタです)の『逆転の構図』という回では、汚い格好をしていたコロンボが「秘密活動中」だと間違えられてしまう場面があります。

面白い場面なので引用してみます。
 
 

『コロンボ』では「undercover」がこう使われています!

―I found exactly the right thing. It’s warm, and look, it’s hardly been used at all. Now you stand up, and we’ll try it on.
あなたにピッタリの(コート)があったわ。とっても暖かいし、あまり使っていないのよ。ちょっと立って着てみて。
―You know, I appreciate what you’re doing, I really do. But I’ve had this coat for 7 years.
ご親切には感謝しますが、このコートは7年着ているものなんです。
―Oh, you poor man.~
可哀そうに。
―I’m from the police force, ma’am. My name is Lieutenant Columbo.
私は警察のものでコロンボと言います。
―All are welcome here, Lieutenant.
誰でも歓迎しますよ。警部。
―No, but you see, I’m actually working on a case now.
いや、今まさに捜査中なんですよ。
―Oh, I see. You mean you’re working undercover. Oh, well, how clever you are, Lieutenant. You know you fooled even me. Oh, and please forgive me for interrupting your investigation. I’m sorry. And don’t worry, I won’t tell a soul about your disguise.
え!そうか。秘密捜査をしているのね。とても素晴らしいわ。私でさえだまされたわ。捜査の邪魔をしたことをどうか許してください。でもご心配なく。変装のことは秘密にしておくわ。
※I won’t tell a soul誰にも言わない
 
 
コロンボがあまりに薄汚い恰好をしているため、「disguise」=「変装」していると思われてしまったわけです。

変装したうえでする捜査、「秘密捜査」「諜報活動」もしくは「スパイ活動」というのがまさにこの「undercover」の意味です(形容詞なので「秘密捜査の」などとなります)。

一応辞書にも聞いてみるとこういう感じになります。

『ロングマン』から取ってみます。
 
 

辞書ではこう出ています!

undercover work is done secretly by the police in order to catch criminals or find out information.
 
 

「犯罪者を捕まえるためもしくは情報を得るために、警察によって秘密裡に行われるもの」ですから、イメージがつかみやすいと思います。

 
 

高橋
「アンダーカバー」の意味は実は「スパイ」なんだ、といえばナンパの材料くらいにはなるかも……です。
 
 

red tape=官僚主義

「red tape」と言われれば「赤いテープ」としたくなりますが、「官僚主義」という悪い意味になります。

『羊たちの沈黙』の中では、娘が誘拐された上院議員が次のように発言している場面があります。
 
 

red tapeがこんな風に使われています!

“Infighting wastes time, Mr.Crawford. You sent a green recruit to Lecter with a phony offer. I can do better than that. Dr.Chilton says Lecter’s capable of responding to a straight offer and I’m giving him one― no red tape, no personalities, no questions of credit”.
縄張り争いは時間の浪費だわ、ミスタークロフォード。あなたは訓練生をレクターの所へ行かせて虚偽の条件を提示させたわ。私にはそれよりもっとましなことができます。チルトン博士の話では、レクターは正直な提案に応じる、ということだし、私はそのような提案をします。役所の面倒な手続きはなく、個人的な好悪もなく、疑いようのない提案を。
※日本語は菊池光訳を参考にしました
 
 

スターリンというクロフォードの部下がレクターにうその条件を教えて情報を聞き出そうとしたことを受けて、批判をこめて言っています。

「red tape」というのは要するに融通の利かない「役所の手続き」とか「官僚主義」「役所仕事」という意味です。

辞書(『collins cobuild』)ではこういう風に説明されています。
 
 

red tapeは辞書でこうなっています!

You refer to official rules and procedures as red tape when they seem unnecessary and cause delay.
 
 
「公的なルールや手続きが、必要ない、または遅れの原因となっている」ときに「red tape」と言えるということです。
 
 

高橋
昔「ケンカを売ります(買います)」という意志表示をするために学生カバンに赤いテープを巻いたことがあったそうです。 ヤンキー文化!!
 
 

backdrop=背景

日本語で「バックドロップ」とすれば、相手の背後をとり、後頭部を叩きつけるという、あの技のことです。

ただ英語の「backdrop」は普通「背景」(物事の背景、後ろの景色を指す背景、の両方の意味)や「劇場などの背景幕」のことを指します

村上龍の『69』の英訳ではこういう風に使われています。
 
 

「backdrop」はこんな意味があります!

We met at Boulevard and had a poignant cup of English tea, then headed for the American base. You couldn’t go inside, but there were a lot of picturesque buildings nearby that I thought would make good backdrops.
※poignant痛烈な、心を打つ
※at Boulevardとなっている部分は喫茶店の名前である「道」を「通り」のことと勘違いした誤訳だと思われます。

僕達は「道」で待ち合せて、哀愁のミルクティを飲んでから、米軍基地へと向かった。基地内へは入れないが、付近にはきれいな建物がいっぱいあって、レディ・ジャーンが立つ背景としては申し分なかった。
 
 

「背景」の意味で使う「backdrop」は「background」と同義語となります。

そして、「劇場などの背景幕」の意味での「backdrop」は「backcloth」が同義語です。

「劇場などの背景幕」の意味を辞書(『collins cobuild』)で引くとこういう説明がされています。

 
 

backdrop=backclothの意味です!

A backdrop is a large piece of cloth, often with scenery painted on it, that is hung at the back of a stage while a play is being performed.
 
 
舞台の後ろにある幕のことで、時には「風景」が描いてあるということなので、まさに(演)劇中の「背景」ということになります。

ちなみにプロレス技の「バックドロップ」は普通英語では「suplex」もしくは「back suplex」とします。

 
 

高橋
英語の文章は同じ言葉を繰り返すのを嫌う習性があるので「background」とともに「backdrop」も覚えておいて損はしないはずです。
 
 

red herring(赤いニシン)=目くらまし

「red herring」というのはそのまま「赤い鰊(にしん)」のことですが、この「赤い鰊」とはどんな意味を持っているのか、というのがここではポイントになります。

「赤い鰊」は、もともと「燻製の鰊」のことを指して、これを猟犬の訓練に使ったことから、転じて「目くらまし」「注意をそらすもの」という意味を持つようになったとされています。

鰊というのは燻製にすると赤くなります。

最初はその外見を表して燻製のことを「赤い鰊」と言い、それが転じて「目くらまし」の意味を持つようになったというのが経緯です。

ミステリー小説では「目くらまし」が常に効いていますね。

まさに「赤い鰊」は「読者から注意をそらすテクニック」として定着した用語でもあります。

英語の「red herring」を辞書(『collins cobuild』)を引いてみると、端的に意味が表わされています。
 
 
If you say that something is a red herring, you mean that it is not important and it takes your attention away from the main subject or problem you are considering.
 
 
「重要なことではなく、また、あなたが関心のあることや本当の主題から注意をそらすなにか」を指して「red herring」とするというわけです。

まさに「目くらまし」ですね。

ちなみに、この「red herring」を『collins cobuild』で引くとこの意味しか載っていません。

つまり「red herring」といったら燻製のことではなく「目くらまし」の意味に直接つながっているということです。

英語の「red herring」がそのまま日本語になり「赤い鰊」=「目くらまし」として日本でも市民権を獲得している、ということになると思います。
 
 

高橋
調べてみると『五匹の赤い鰊THE FIVE RED HERRINGS』(ドロシー・L・セイヤーズ)というまさに「赤い鰊」を題名にした小説が1931年に発行されています。「赤い鰊」もかなりの歴史を積み重ねてきた、ということになりますね。
 
 
ポイント!

  1. undercover=秘密捜査の、諜報活動の、スパイ活動の
  2. red tape=役所の手続き、官僚主義、役所仕事
  3. backdrop=背景(物事の背景、後ろの景色を指す背景、の両方の意味)、劇場などの背景幕
  4. red herring=目くらまし、注意をそらすもの ※ミステリー小説の用語として定着しています
 
 
高橋
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●追伸

高橋
僕はこういう日本語になっているけど、英語の意味は実はだいぶ違うという単語を漁るのを趣味にしているようなところがあります。

どこかに楽しみを見出すと勉強の進みも速くなるはずです。

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