冠詞で数を決めることができるの!? ~冠詞その4「a/an」の奥深いジャングルについて~

高橋
こんにちは高橋です。
今日は、今回で4回目となる「冠詞」を取り上げてみたいと思います。前回「In the evening, broiled chicken and a can of Campbell’s soup.」という村上春樹の英訳を「In the evening, a broiled chicken and a can of Campbell’s soup.」として遊んでみたりしましたが(どんな意味になるかわかりますか?)今日はさらに「a/an」の特徴のある使い方について解説してみました。今回もたくさん実例を引っ張ってあります!

 
 
 
 
 

ウィッキー三世
今日は冠詞ですか?
乱三世
今まで、3回やったけど少しずつ少しずつだな。とりあえず一番初めにやった「冠詞のツボは実は〇〇にある!?」のおさらいの意味も込めて、この文章を見てもらおうか。村上春樹の「1973年のピンボール」からとってみた。

 
 
 
 
 

“Think you can borrow a car on Sunday?”
「日曜日に車を借りられるかしら?」

 
 
 
 
 

ウィッキー三世
何の変哲もない文章じゃないですか。
乱三世
「Do you think~」とするところを単に「Think~」としているわけだけど、確かに何てことはないな。
ウィッキー三世
この文章が冠詞と関係あるんですか?
乱三世
この場合の「Sunday」っていうのは、いつの「Sunday」?
ウィッキー三世
いつの「Sunday」?
乱三世
じゃあ例えば「“Think you can borrow a car on a Sunday?”」と「Sunday」の前に「a」を入れた場合、この日曜日はどうなるかわかる? まず「冠詞のツボは実は〇〇にある!?」で説明した「a」の基本的な考え方っていうのはどういうものだったか思いだしてみようか?
ウィッキー三世
「a/an」が名詞に付くときは「ある共通の特性を持つグループの中の任意の一つを指す」ということでした。
乱三世
そう。そうなると、「a Sunday」っていうのはどういう意味になる?
ウィッキー三世
複数ある日曜日の「どこかの日曜日」となるわけですか。
乱三世
無冠詞で使った場合は「今度の日曜日」という意味になるんだな。一方で「a Sunday」と「a」を入れた場合は、お前が言った通り「任意のどこかの日曜日」という意味が含まれるわけだ。特にどの日曜日と指定せずに予定などを聞きたいときに「a Sunday」とすれば、「複数あるいずれかの日曜日」の予定を聞いているということになる、わけだな。日本語で言えば「どっかの日曜日空いてる?」なんて使うときに「a Sunday」が活躍するということだ。
ウィッキー三世
最初の冠詞の回で「an ex-husband of my sister」としたときと「the ex-husband of my sister」としたときで「妹の別れた夫の数がわかる」ということを説明してもらいましたけど、そのおさらいという感じですか。
乱三世
そう。今日は「Sunday」を例に出したからこういう例も見てもらおうか。今度は「ゴッドファーザー」からだ。
 
 
 
 
 

I don’t mind Sundays, but why the hell during the week?
日曜日はわかるけど、なんだって平日まで行くんだい?

 
 
 
 
 

ウィッキー三世
無冠詞で「Sundays」ですか。
乱三世
教会になぜ頻繁に通うのか疑問に思って質問している文章だけど、一般論として「日曜日に」と話すときにこういう複数形にするわけだな。これを例えば、ちょっと窮屈だけど「I don’t mind all the Sundays in August~」なんていう文を作った場合はどういう意味になる?
ウィッキー三世
これは、「8月の日曜日全部」っていう意味が「all the Sundays in August」で出てくるんじゃないですか。
乱三世
そう。ここで気をつけたいのは、「all」は強調しているだけでこれを取っても同じ意味になるってことだな。
ウィッキー三世
「the Sundays in August」でも「8月の日曜日全部」となると。
乱三世
8月の任意の一つではなくて、すべての日曜日を(特定して)指しているから「the Sundays」とするわけだな。ついでに触れておくと「I don’t mind Sundays~」の「I don’t mind」っていうのは、どんな意味だった?
ウィッキー三世
「嫌ではない」「構わない」ということですね。「I don’t care」と一緒にやりました。
乱三世
そう。念のため「mindとcareを間違うと大変!?」で「I don’t care」も確認してみてほしい。

 
 
 
 
 

知名度の高い会社名に「a/an」をつけるとどうなる?
乱三世
とりあえず以前やったことを駆け足で復習したから、今度は「a」のあるなしでこんなに違うの?で話した「a/an」の使い方の別のバリエーションを見てみよう。オバマ前アメリカ大統領の「Dreams from My Father」から引用してみた。
 
 
 
 
 

He turned it over in his hands with a thinly disguised look of disappointment.
“This brand is not a Sony, is it? he said.

※disguise変装させる

彼はそれを手に取り、裏返し、少し残念そうな顔をした。
「これってソニー製ではない、よね?」

 
 
 
 
 

乱三世
これはオバマがカセットプレイヤーのお土産を持っていったときの相手の反応を書いたものだけど、注目してほしいのは「Sony」という会社名に「a」という冠詞が付いているところだな。
ウィッキー三世
これで、「ソニー製」のとなるわけですか。
乱三世
そう。知名度のある会社名に「a/an」とつけると「~製」と「製品名」になるってことなんだ。
ウィッキー三世
この文章はソニー製のものじゃなかったのでせっかくお土産をもっていったのにがっかりされてしまったということですか。
乱三世
ケニアでの出来事をつづったものだけど、ソニーのかつての栄光がうかがえるような文章だな。これは「a/an」の特殊な使い方ということになると思うから個別に頭に入れておきたいとところだ。

 
 
 
 
 

「a little」/「little」、「a few」/「few」の違いはどこ?
乱三世
次はこれだな。「a little」と「little」、「a few」と「few」の違いについてだ。
ウィッキー三世
「little」や「few」に「a」がついたらどうなるかとか、頭が痛くなりますね。
乱三世
これは、「冠詞」基準で考えれば簡単に頭に入ると思う。念のためだけど「little」っていうのはどんな名詞につくの?
ウィッキー三世
これは数えられない「不可算名詞」につくってことですね。
乱三世
「few」は?
ウィッキー三世
数えられる名詞、「可算名詞」ですね。
乱三世
そう。そこだけ押さえてまたサンプルを見てみよう。「a little」と冠詞がついているときと無冠詞の場合の「little」を比べてみてほしい。「ゴッドファーザー」からだ。
 
 
 
 
 

“We have a little time before dinner, let’s go look at my horses.”
夕食の前に時間があるから、私の馬を見にいこう。
 
 
Because of the gas rationing still in effect, there was little traffic on the Belt Parkway to Manhattan.
ガソリンの配給制がまだ実施されているため、マンハッタンに向かうベルトパークウェイにはほとんど車がなかった。

 
 
 
 
 

乱三世
これで完璧に頭に入るだろ?
ウィッキー三世
「a little」と「a」がついた形が肯定的な文章になっていて、逆に無冠詞で「little」とすると否定的なニュアンスが出るようですけど、そういう分け方でいいということですか。
乱三世
そう。「a little」とした場合は、「少しはある」という肯定的なニュアンスが出るわけだ。例文で説明すると「We have a little time」で「時間がある」ってことだ。「little」と無冠詞で使っている場合はその逆だな。「ほとんどない」ということになる。
ウィッキー三世
例文の「there was little traffic on the Belt Parkway」だったら、「交通量が少ない」(ほとんどない)と否定的なニュアンスになるということでいいわけですか。
乱三世
簡単だろ? 可算名詞には「few」がつくということだったけど、「little」と考え方は一緒だ。
ウィッキー三世
「a few」とすると、「少しはある(いる)」となって、「few」ならばその逆で「ほとんどない(いない)」となると。
乱三世
一応、「a few」だけ例文を持ってきたからこれを見てみよう。村上龍の「69」からだ。
 
 
 
 
 

He explained that there were always a few chickens that would suddenly go into a slump and stop feeding.
ごく少数だが、急に餌を食べなくなるニワトリがいるのだ、と中年男は言った。
 
 
 
 
 

乱三世
少しわかりにくい例かもしれないけど、元気がなくなって餌を食べなくなるニワトリが「いる」っていうことを言っているわけだな。これをそのまま「there were always few chickens~」と冠詞を抜けばどうなる? 
ウィッキー三世
元気がなくなって餌を食べなくなるニワトリはほとんど「いない」となるわけですね。
乱三世
そう。繰り返しだけど「little」で説明した場合と同じということだ。
 
 
 
 
 

まとめ
●知名度のある会社名に「a/an」とつけると「~製」と「製品名」になる
●「a little」+不可算名詞……「少しはある」という肯定的なニュアンス
●「little」+不可算名詞……「ほとんどない」という否定的なニュアンス
●「a few」+可算名詞……「少しはある」という肯定的なニュアンス
●「few」+可算名詞……「ほとんどない」という否定的なニュアンス

 
 
 
 
 
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●追伸

高橋
例えば、「a/an」と「the」の特性の違いというのが理解できるとA Haruki Murakami」としたときとThe Haruki Murakami」としたときの意味の違いも明確に説明できるようになります。「A Haruki Murakami」は「村上春樹という方」という意味で、「The Haruki Murakami」は「あの(みんな知っている)村上春樹」という意味です。「a/an」は「ある共通の特性を持つグループの任意の一つ」ですから、「村上春樹」という名前を持つ人の一人、となるわけですね。それに対して「the」は「話し手と聞き手との間にそれが何を指しているのか、前提がはっきりしている場合に使う」という基本的な考え方がありますから「あの(みんな知っている)村上春樹」となるわけです。
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