『真・英文法大全』の特徴について
僕は『でる1000問』の補助教材として、ずっと『徹底例解ロイヤル英文法』を使ってきましたが、最近は関正生さんが書いた『真・英文法大全』もよく使っています。
文法のわかりやすい説明をさせたら、日本一と言われるだけあって、この本はとにかくわかりやすいのが特徴です。
例えば、使役動詞の説明のところでは、「使役もどき」という言葉を使って、SVOCのCに動詞の原形(正確には原形不定詞)を取れない単語群を説明しています。
大抵の文法書では「make」、「have」、「let」という使役動詞の同類として「get」を紹介しています。
ただし「get」の場合はCに原形の動詞をとれません(to不定詞、現在分詞、過去分詞をとれる)。
だから、意味の説明とは別に「getはCに原形ではなくto不定詞をとる」などと注釈が必要になってきます。
こういう事情から、この『真・英文法大全』では従来のくくりをいったん外して実用に即した形でまとまりを変えています。
「get」が分類されているのは「keep」、「leave」などと同じ群です。
使役動詞は訳し方に注意が必要なのと同時にCに原形が来るというところに、大きな特徴があります。
普通、文章のなかに動詞は1つだと習います。
それが、2個あるように見えます。
こういう例外的な存在だから、テストで出やすいわけです。
でも、「get」はこの原則から外れています。
まさに「使役もどき」という言葉を使ってくくりを変えることはテストを考えたときの実用に即していると言えるわけです。
試験を考えたときにより覚えやすいような配慮がされているのが『真・英文法大全』だと言うことできると思います。
ちなみに僕が受けているTOEICに関していえば、900点狙いの場合、この本で十分です。
これ以上ないほどかみ砕いて説明してくれるので、一読してその説明に違和感を感じなければ、この本を文法の参考書として活用できるはずです。
『徹底例解ロイヤル英文法』は一番網羅性がある
そういうわかりやすさが特徴の『真・英文法大全』に比べて、ザ・オーソドックスとも言えるのが『徹底例解ロイヤル英文法』です。
この本の最大の特徴はなんといっても網羅性です。
2000円~3000円という価格帯の本のなかでは、その言及している範囲というのは他を圧倒しています。
さっき900点を狙うなら『真・英文法大全』で十分だ、と書きましたが、950点、さらに990点までを狙いに入れるとすると、少し厳しいところがあります(『真・英文法大全』には990点もこれで十分と書いてありますが……)。
例えば難問がならんでいる『でる1000問』の「文法模試」の補足を『真・英文法大全』だけでしようとするとかなり厳しいはずです。
その点『徹底例解ロイヤル英文法』はTOEICで見かける文法で触れていないものはほぼない、と言える内容なので、当然『でる1000問』の補足としても十分です。
また、kindle版を使えば、検索がよりしやすくなる、というメリットもあります。
語句での索引も目次検索も充実しているので、文法名での検索も、語句での検索も同じように簡単にできます。
そのうえ、たどり着いた場所からの別の関連項目へのリンクもあり、簡単に目的地に飛ぶことができます。
kindle自体の検索機能まで使えるということを合わせて考えると、辞書として使うときの利便性がとにかく高いと言えます。
この点においても『真・英文法大全』より利便性は高いです。
確かに文法のくくりは従来どおりの教科書的なくくりなので、ときどき眠くなることはあります。
ただし、文法を広く、確実に吸収していこうと思えば、この本以上のものはちょっと見当たりません。
僕が考えるこの本のいいところはほかに、マーク・ピーターセンのものと思われるコラムと、文中での説明が充実しているところです。
僕は彼の『日本人の英語』を読んで衝撃を受けた一人なので、英語の細かい説明はなるべくこの人に聞くようにしています。
姉妹本の『表現のための実践ロイヤル英文法』も併せて読むと、テストに出る文法というのはほぼ完全に網羅できるのではないかと思います。
そもそもTOEICに文法書は必要?
そもそもTOEICに文法書は必要なのか?
というところにも一応触れておきます。
800点くらいまでなら語彙力のゴリ押しでなんとかなる部分が確かにあります
ただし900点を超えようとすると文法の知識は絶対に必要です。
900点は、毎回出題されるパート5の難問の類も確実に正解しておかないと、到達が難しい数字です。
パート5に出てくる難問というのは『でる1000問』の「文法模試」を解いてみればだいたいわかります。
ここの部分に関して必要なのは、正解の根拠を答えられるようにしておくことです。
そういう根拠は、『でる1000問』の短い解説だけでは得られないことが多くあります。
例えば、『でる1000問』のなかには「none」が答えになっている問題がありますが、『徹底例解ロイヤル英文法』に載っている以下のような説明を受けないと根拠を得たとはなりません。
「noneは単独で用いられるだけでなく、
の形で人にも物にも用いる。noneを受ける動詞は単数形もしくは複数形」
いずれにしろ、こういうほかでもない「それ」が根拠なんだ、というところを詰めておかないと、別の聞き方をされたときに、答えられなくなってしまいます。
あなたが目標にしているのが800点ならば、高校生で習う文法の基礎的な部分がわかっていればなんとかなります(だから文法書は必要ない)。
これが900点狙いであった場合、『真・英文法大全』や『徹底例解ロイヤル英文法』といった文法書を併用していくことが必要となってきます。
今回は、おそらく誰でもあまり好きではない文法書について話してみました。
いずれ手を出す必要があるのなら、早いほうがいいと思います。
参考にしてみてください!
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●追伸
だから、2016年以前のテストの点数というのは参考になりません。
2016年以前の点数には眉に唾を付ける必要が実はあります。
TOEICは重箱の隅を楊枝でほじくるような文法はほとんど出ませんが、それでも、900点を目標にした場合、文法書でしっかり勉強しておく必要があります(と僕は思っています)。
今回は、僕のおすすめの文法書を紹介してみます。