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TOEICの文法はチョロいって本当?
TOEICは短文か長文かの違いはありますが、穴埋め問題において文法の知識が問われます(リーディングパートのパート5とパート6にあたるところ)。
ここでの問題は難関大学の入試で出題されるような難問はほとんど出ません。
そのため、TOEICにおいては大学入試よりもあまり文法が重要視されることがありません。
ただし、そうだからと言って軽視していいわけでは当然ありません。
というよりもそこに抜けがあることで、実は成績のあがりが鈍る原因になることもよくあります。
僕の場合で言えば、初めて受けたTOEICの点数は400点で、それを半年で750点まであげることができましたが、800点になるまではさらに1年かかりました。
半年で350点あげたあと、その後1年間1点もあげることができなかったわけです。
このときは語彙の「ゴリ押し」でなんとかしたところがあり、文法の抜けを放っておいたのがかなり影響したと今では思っています。
仮にあなたが僕と同じ400点台かそれ以下であった場合文法の基礎からやり直したほうが確実に近道にとなります。
TOEICのリーディングというのは大抵の人が全て読み終えることができません。
最後の方の問題を残して適当に答えを埋めることをTOEICでは「塗り絵」と言います。
そういう造語ができるくらい、多くの人が悩んでいると言えます。
この「塗り絵」を減らそうとして大抵は、パート7に特化した問題ばかりをひたすら読むなどという無意味な対策を取ってしまいがちです。
ただ、最後まで読み終えることができないのは単に
文法力と語彙力が足らないから
です。
わからない文法や語彙が頻出していちいち読み返をしてしまうので、多く時間がかかってしまう、とただそれだけの理由です。
あなたが比較的簡単だと思っている『公式問題集』に出てくる文章を読んでみると実は「重要な文法」の宝庫だったりします。
そこに出てくる隠れた重要文法をしっかりと把握していけば必ず読みスピードはあがります。
逆に言うとそこの抜けを放っておいたままだといつまでたっても、読み切る力はつきません。
『徹底例解ロイヤル英文法』
僕はTOEICでは『でる1000問』(TEX加藤著。正式名称は『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』)が必須問題集の一つだとずっと言ってきました。
この問題集はひたすら問題を解く形式になっており、実は解説が十分ではありません。
そのためより高得点、特に900点以上狙いたいと思った場合は補足する参考書が必要になります。
そういう役割を果たしてくれる文法書の一つが今回この記事のタイトルにした『表現のための実践ロイヤル英文法』の姉妹本になる『徹底例解ロイヤル英文法』です。
この本の特徴はなんと言っても「網羅性」で、この価格帯の本としては、取り扱っている範囲は群を抜いています。
TOEICで出てくる文法も、ここに載っていないものはほぼありません。
『でる1000問』の補足本としては第一に考えていい本ということになります。
実際僕はこの本を使って900点を超えました。
『表現のための実践ロイヤル英文法』と『徹底例解ロイヤル英文法』を持っていれば、TOEICの文法対策としては、完ぺきです。
『真・英文法大全』
僕が900点を超えた後に出版されたのが関正生さんの『真・英文法大全』です。
僕が今から900点を狙うのであればこの本を優先して使うと思います。
受験生が使っている本ですがTOEICとの相性も抜群の本です
TOEICというテストは品詞に対する理解というのが必須です。
この『真・英文法大全』という本はそのTOEICで最も大事な品詞の理解を一番よく助けてくれる本です。
例えば関係詞で品詞を意識するひとはあまりいないと思います。
ところがこの本では、その関係詞が
何節をつくるのか
ということが大事だと説明しています。
節というのは「SV」を含んだ文章のことです。
この節、つまり文章全体が名詞になるのか、形容詞になるのか、副詞になるのか、という視点こそが一番大事だと教えてくれます。
この視点があれば、TOEICに出てくる関係詞の問題を間違うことは絶対にないと言ってもいいくらいです。
英語講師としては日本一有名だと言っていい関正夫さんが書いた本なので、わかりやすさもとびぬけています。
今回の記事の本題ではありませんが、文法の補足本としては、まず第一に考えいい本ということになります。
『表現のための実践ロイヤル英文法』の利点
『表現のための実践ロイヤル英文法』というのは、タイトルの通り表現をするときに必要な文法を抜粋したものです。
だから『徹底例解ロイヤル英文法』よりも扱っている範囲は狭くなります。
ただし、『徹底例解ロイヤル英文法』にない特徴というものがあります。
次の2つです。
- 英作文をするようになっている別冊のクオリティが高い
- マーク・ピーターセンのコラムの質が高い
英作文をするようになっている別冊のクオリティが高い
この「別冊」というのは本文から抜粋した300の例文が載っています。
この300の例文というのは文法の本当の肝になる部分を厳選してあります。
だからこれを覚えるだけで、実はTOEICに出てくるような文法はほとんどカバーすることができます。
もちろん、最初はその理屈の部分を日本語で説明を受ける必要はあると思います(参考書を読む必要はある)。
ただ、ある程度理屈がわかった後は、例文を頭に入れるという方法が有効です。
例えば僕はここに載っている仮定法の例文を全て暗記しているので、それ以上仮定法を学ぶ必要性を感じたことがありません。
比較級も、時制も5つある文型も一緒です。
使役動詞も知覚動詞もそうです。
使役動詞の「have」は「have+目的語+過去分詞」の形になったときに被害を表すことがあります。
こういうのは理屈で説明されるよりも
I had my bike stolen last night.(私は昨夜自転車を盗まれた)
という英文を頭に入れたほうが近道だったりします。
こういう例文を覚えていれば「I was stolen my bike」などという文章の凡ミスもしなくなります。
「I was stolen」だったら「私が自転車によって盗まれた」というようなわけのわからない意味になってしまいます。
場合によっては誘拐でもされたのかと勘違いされてしまいます。
『徹底例解ロイヤル英文法』の別冊はこういう文章たちを英作文するようなつくりになっています。
これが隙間の時間を利用しての勉強にとても役に立ちます。
空いている耳というのはとにかく使いようで、使い方次第で英語力を飛躍的にアップさせることができます。
そういう聞く素材として『表現のための実践ロイヤル英文法』はとにかく貴重なアイテムだといます。
マーク・ピーターセンのコラムの質が高い
これもまたこの本をあえて買ってもいい理由です。
マーク・ピーターセンはこの本の共著者の一人で、有名な『日本人の英語』の著者でもあります。
僕は、この『日本人の英語』に衝撃をうけた一人なので、文法の肝は常にこの人にきくようにしています。
この『表現のための実践ロイヤル英文法』のなかには無数にちりばめられた彼のエッセイがあります。
例えば次のような普通の文法書ではまずあまり触れられるないニュアンスまで教えてくれたりもします。
“Can I see a wine list, please?” のcanより、“Could I see a wine list, please?のcouldを使ったほうが丁寧な表現になるのは、なぜだろう? 簡単に言えば、“Could I…?” は、条件のif 節が省略された仮定法だからである。ニュアンスとして、省略されているのは「差し支えなければ、…」や、「もし迷惑でなければ、…」、「もしよろしかったら」などのように、控えめな態度を示す言葉である。~
こういう読み応えのある短い文章があちこちにちりばめられていて、この文法書の心地よいリズムを作っています。
こういう全体のありかたに感銘を受けたのはぼくだけではないようで、翻訳家で作家の柴田元幸氏も帯文においてこの本を推薦しています(僕が買った2019年当時)。
彼もまたマーク・ピーターセンのコラムの文章を引用したうえで、この本を絶賛しています。
文章の一部を引用しておいてみます。
Do you like iguana?とDo you like iguanas?では意味がどう違うか?341ページのHelpful Hintに記された明快な説明を見てもらえば、この本が、言葉を生きものとして捉えた、いわば「文法書を超えた文法書」であることがおわかりいただけよう。~
柴田元幸さんはポール・オースターの翻訳などで知られる翻訳家であると同時に作家でもあり、また長く大学で教えてきた「先生」でもあります。
教え子のなかには歌手の小沢健二も含まれています。
『表現のための実践ロイヤル英文法』の使い方
『表現のための実践ロイヤル英文法』の使い方としては、これまで触れてきたように別冊の使い方というのが一番大事なポイントになります。
この別冊は重要な英文法だけを集めた文章が並んでいるわけですが、日本語→英語の順番で流れてくる音声がついています。
日本語→英語というのはつまり英作文するようなつくりになっている
ということです。
僕は400点から750点まで半年であげたときにこういう音声をフル活用したので、この『表現のための実践ロイヤル英文法』の音声も同じように使い倒しました。
800点を目前に経験を脱したきっかけになったのがこの音声だと言ってもいいくらいです。
さっきも実際の例文を引用しましたが、日本語→英語の順番というのは、
我々の車はその町に近づいた。
とうい日本語の後に
Our car approached the town.
という答えの英語が流れてくるような形式になっているもののことです。
言ってみればクイズ形式になっているわけで、わざわざ机に向かっているときに、苦労して解く必要なんてどこにもありません。
移動中や食事中など、空いている時間を利用して覚えてしまえばいいわけです。
実際僕はこの全部で300ある例文を隙間の時間だけを使って丸暗記しました。
文法の肝だけをそろえた文章をまさに「聴く」ことによって、すべて頭に入れることができたというのはとても有用な時間の使い方だったと言っていいはずです。
さらに、この別冊には短い解説もついています。
この部分を別の隙間時間を使って読むことによって、文法の補足は全部済んだといってもいいような濃い内容になっています。
さっき取り上げた使役動詞の例文として
私は部屋を立ち退かされた→I was made to leave the room.
というものがあります。
この文章の解説には
「使役動詞makeの受動態は〈be made to…〉になる」
と書いてあります。
使役動詞の要点の一つとも言えるようなまさに「文法」をさらっと教えてくれています。
僕は、音声を移動中などの隙間の時間に聴いて、この別冊を別の隙間の時間に読み込みました。
社会人の場合、特に時間の使い方が勝負を分けるところがあります。
『表現のための実践ロイヤル英文法』の別冊とその音声を有効に使えば、まさに「時間の有効活用」をすることができます。
ちなみに僕は英語を「聴く」ことをとても重要視しているとことあるごとに言っています。
実は、心の底で
耳を活用しないなんてナンセンスだ
とさせ思っています。
いつも大抵は空いている耳をフル活用しないなんて、せっかくの道具をドブに捨てているようなものです。
あなたもぜひ『表現のための実践ロイヤル英文法』の別冊とその音声を活用して、英語力をアップさせてください!
- TOEICでは文法を甘く見ると点数が伸びなくなる
- 『でる1000問』の補足には『徹底例解ロイヤル英文法』か『真・英文法大全』が役立つ
- 『表現のための実践ロイヤル英文法』の別冊はそれだけでとても優秀な参考書
- 僕はこの別冊の音声を使い文法の知識を一気に固めた
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僕は以前『表現のための実践ロイヤル英文法』の別冊に載っている300の例文を隙間の時間だけ使って覚えた、ということを書きました。
今回は、そもそもTOEICには文法書が必要かというところから始めて、『表現のための実践ロイヤル英文法』使うことの利点を紹介してみます。