こんにちは高橋です。
今日は「赤い鰊(にしん) red herring」についてお話したいと思います。
といっても、私が「鰊(にしん)」に深い愛着がある、といった類の話ではもちろんありません。
そもそも、あなたはこの「赤い鰊」をご存知ですか?
「ミステリー」が好きなかたなら「常識」かもしれません。
「赤い鰊」とは、もともと「燻製の鰊」のことを指してこれを猟犬の訓練に使ったことから、転じて「目くらまし」「注意をそらすもの」という意味を持つようになった言葉です。
鰊というのは燻製にすると赤くなり、その外見を表して「赤い鰊」としたそうです。
ミステリー小説のなかで「読者から注意をそらすテクニック」として定着した用語でもあるので、ミステリー好きな方にはなじみのある使い方になると思います。
英語で「赤い鰊」は「red herring」と言いますが、辞書(collins cobuild)を引いてみると、端的に意味が表わされています。
●If you say that something is a red herring, you mean that it is not important and it takes your attention away from the main subject or problem you are considering.
「重要なことではなく、また、あなたが関心のあることや本当の主題から注意をそらすなにか」を指して「red herring」とするというわけです。
まさに「目くらまし」ですね。
ちなみに、この「red herring」は私の辞書にこれ以外の意味は載っていません。
つまり「red herring」といったら燻製のことではなく「目くらまし」の意味に直接つながっているということです。
英語の「red herring」がそのまま日本語になり「赤い鰊」=「目くらまし」として市民権を獲得しているというのが経緯になると思います。
偉そうに講釈をたれていますが正直に白状すると、私もこの意味をはじめから知っていたわけではなく人から教えてもらった知識になります。
昔、東京の祐天寺にあった古本屋の店主の方に教えてもらいましたが、その古本屋はそのままズバリ「赤い鰊」という名前でした。
やけにミステリーが充実しているな、などと思いながら、いつも店内を物色していて一度ふと思いついて質問してみたところ、ここまで偉そうに書いてきたことを私が説明するよりもずっとわかりやすく教えてくれた、というわけです。
ミステリーが充実している古本屋の名前が「赤い鰊」となっていてその意味を知らすに物色していたというのはなかなか「おめでたい」やつですね。
(ただ、上には上がいたらしく、「赤いいわし」とか「赤いさば」と読んでいるお客さんが結構いたそうですが)
この祐天寺の「赤い鰊」、店主が元々映画関係の職についていらっしゃった方で、ジョン・ミリアス(スピルバーグの地獄の黙示録の脚本家)や黒澤明のサインが飾ってあるような渋いお店でした。
職場が祐天寺の近くにあったときは週1回は通ったでしょうか。
その後、転職して祐天寺から足が遠のいた時期にいつの間にかなくなってしまいました。
こういういい古本屋をもう見なくなりましたね。
今日は少しの思い出も交えて「赤い鰊」についてお話しました。
それでは!
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