意識するのはたったこれだけ! other? another? いまさら聞けない不定代名詞

高橋
こんにちは高橋です。
今日は「other」「another」という二つの不定代名詞を扱ってみたいと思います。文法用語に関しては覚える必要はありませんが、不定代名詞とは不特定の人や物を指し、また一定でない数量を表す代名詞のことです。特に「other」と「another」というのはTOEICでなくとも英語の試験では狙われやすい箇所になります。例えば「the other」「the others」としたとき、あるいは「others」「another」としたときでその指している数量がどう違うのか?
一見難しく感じる不定代名詞ですが、簡単に頭に入れられる方法があるので、今日はこれを紹介していきます!

 
 

「the other」「the others」は冠詞の「the」を思い出せばイチコロです!

ウィッキー三世
今日は「other」「another」ですか?
乱三世
試験によく出るだろ?
ウィッキー三世
「the」が付いたときと付かないときで意味が違ってきたりして結構嫌なもんですね。これは。
乱三世
前にやった「冠詞」を覚えている?
ウィッキー三世
「the」と「a」の基本的な違いから丁寧にやりましたよね。
乱三世
その冠詞の考え方がわかっていれば、この「other」と「another」っていうのは簡単に解決できるんだな。「the」っていうのは基本的にどんなものだったか教えて。
ウィッキー三世
「the」を使うときは、話し手と聞き手の間で、それが何を指すのか共通した理解があるときですね。
乱三世
そう。前に言及があったりして、それが何を指しているのか、お互いにわかっているときに「the」を使うわけだな。だから、その前提なしに「the」とすれば、「その『the』っていうのは一体なんなんだ!」となってしまうってことだ。その冠詞の考え方がわかれば、例えば何の前提もなしにいきなり「my friend」としたらなんで不自然なのかっていうことも説明できるわけだな。
不定代名詞の理解に欠かせない冠詞に関してはこちらをどうぞ!
「冠詞のツボは実は〇〇にある!? ~「the」と「a」の違いから何がわかるか~」
ウィッキー三世
その「the」の意味を考えれば、「other」と「another」はちょろいということですか?
乱三世
もう全部説明したも同然だけど、いつものように実例に触れるともっと理解が深まると思うから、見てみよう。上が「風の歌を聴け」でもう一つが「1973年のピンボール」だ。村上春樹の文章の英訳2本だ。

 
 

「the other」の使い方「風の歌を聴け」から

“We’ve got Glenn Gould and Backhaus. Which do you want?”
“Glenn Gould.”
She put one record on the counter and returned the other to the shelf.

「グレン・グールドとバックハウス、どちらがいいの?」
「グレン・グールド。」
彼女は1枚をカウンターに置き、1枚をもとに戻した。

「the other」の使い方「1973年のピンボール」から

There was just one way for me to tell the twins apart. That was by their sweatshirts. Each wore a faded navy-blue sweatshirt with white numerals printed on the chest. One read “208,” the other “209”.
※faded色あせた
双子を見わける方法はたったひとつしかなかった。彼女たちが着ているトレーナー・シャツである。すっかり色のさめたネイビー・ブルーのシャツで胸には白抜きの数字がプリントされていた。ひとつは「208」、もうひとつは「209」である。

 
 

乱三世
まず、上の会話は僕がレコード屋で「ベートーベンのピアノ・コンチェルトの3番」をリクエストしたら「グレン・グールド」と「バックハウス」の演奏がその店に置いてあったわけだな。
ウィッキー三世
“We’ve got Glenn Gould and Backhaus.の部分ですね。
乱三世
そして僕は「Glenn Gould(グレン・グールド)」をリクエストしたわけだ。そのあとで定員がしたのが次のような行動だ。She put one record on the counter and returned the other to the shelf.(彼女は1枚をカウンターに置き、1枚をもとに戻した。)。この文章ではどっちをテーブルに置いたか書いてないけど、どっちを置いたの?
ウィッキー三世
僕が選んだ「グレン・グールド」ですね。
乱三世
そっちを欲しいといったんだからカウンターに置いたわけだな。では、そうなると棚に戻した「the other」っていうのは、どっちになるの?
ウィッキー三世
「バックハウス」の方ですね。
乱三世
さっき「the」の意味を考えれば簡単だと言ったけど、一つを指した後に残った別の「その一つ」を指しているから「the」なんだな。つまり、この「the other」っていうのは、2つあるもののうちで、一つをまず指した後の「別の特定できる一つ」だということだ。
ウィッキー三世
「one」でまず別の一つを指定したその別の一つだから「the other」ということですね。
乱三世
そう。つまりこの「the other」を使うときは、必ずそれまでの文章の中で、二つあるうちの一つはすでに指定されているということだ。それは何でか、念のため答えておいてもらおうか。
ウィッキー三世
「the」が使われているからですね。つまり、両者が何を指しているか共通の理解が必要だからということですね。
乱三世
そういうことだ。ちなみに「We’ve got Glenn Gould and Backhaus.の「have got」というのはどういう意味だった?
ウィッキー三世
これは単に「have」の意味でしたね。
TOEICでも出る「have got」の意味はこちらを参照してください!
「have got は完了形ではない!? TOEICに出る押さえておきたい慣用表現について」
乱三世
そう。こういうのも確実に拾っておきたいところだな。ここまでの説明で十分だとは思うけど、一応下の「1973年のポンボール」の文章にも触れておこうか。容姿がそっくりな双子がいてスウェットに書いてある番号だけが見分けるための頼りになるということだな。そしてその番号がOne read “208,” the other “209”. 」となるわけだ。「read」というのも前にやっただろ?
「read」を「読む」とだけ覚えていると痛い目にあいます!
「readが書いたり聞いたりするの!? 「read」のちょっと嫌な意味を紹介しました!」
ウィッキー三世
これは「read」で「書いてある」という意味になるんでしたね。
乱三世
そう。これもよく復習しておこう。話を戻すとここでもまず一人目の「208」を「one」で指定してから、その別の一人に対して「the other」(=「209)としているわけだな。もう「the」の意味を考えれば楽勝だということだ。この流れで完全に「the others」も説明できるとはずだろ?
ウィッキー三世
少なくとも3つ以上あるなかの任意の一つが指定されたあと、その残りの全部が「the others」ということですね。
乱三世
そういうことだ。これも、サンプルを持ってきたから見てみよう。今度は「ゴッドファーザー」からだ。

 
 

「the others」の実例です!

He gave her a faint smile of acknowledgment and she stared at him with frank invitation. He filed her away for future reference, then followed the others into the sick man’s room.
※faintかすかな ※filed away整理してしまいこむ ※for future reference将来必要になったときのために
ジョニーが軽く微笑んでみせると彼女は誘うような目つきで彼を見つめた。ジョニーは将来のために記憶の隅に彼女を書き留めておいた。それからみんなの後に続き病室に入っていった。

 
 

乱三世
この文章はファミリーの幹部を見舞いに行った場面で、ジョニーという歌手で俳優のスターが看護婦に目をつけている(性的な意味で)ところだ。
ウィッキー三世
看護婦が色目を使ってきたので、後でいいことするのもありかな、くらいに考えているということですね。
乱三世
そういう描写の最後にある「then followed the others into the sick man’s room.」で「the others」が使われているわけだな。これは、何ページもさかのぼった文章のなかでこの見舞いの一行というのは総勢5人だとわかるんだな。つまり「the others」っていうのはジョニーを除いた他の4人を指しているとわかるということだ。
ウィッキー三世
5人いてジョニーはすでに分かっているから残りの人間全部を指して「the others」としているということですね。
乱三世
そう。これも「the」がわかれば簡単なわけ。

 
 

冠詞を考えれば「others」と「another」も簡単です!

ウィッキー三世
「another」というのも冠詞を思い出せば、大丈夫なわけですか?
乱三世
「another」っていうのは「an+other」のことなんだな。「an」っていうのはどういう意味だった?
ウィッキー三世
「an」は同じ性質をもった一群の任意の一つっていうことでしたね。
乱三世
例えば「an ex-husband of my sister」とすると、妹(姉)の夫が二人以上いるっていうことがわかるということだな。これはなんでか一応答えてみて。
ウィッキー三世
それは「an」というのが「同じ性質をもった一群」というものを前提としているからですね。
乱三世
その中の任意の一つだから別れた旦那が二人以上いるってことになるわけだ。これが頭に入っていれば「an+other」なんてちょろいだろ?さっきの「the others」と同じように説明するとどうなるの?
ウィッキー三世
3つ以上あるうちの任意の一つということですか。
乱三世
そう。つまり特定できない任意の一つってことだ。これもサンプルを持ってきたから見てみよう。また「1973年のピンボール」からだ。

 
 

「another」の使い方

The Rat poured what remained of his beer into his glass and sipped it. He had never drunk a beer so slowly before.
“Want another?”
The Rat shook his head slowly.

鼠はビールの残りをグラスに空け、ゆっくり飲んだ。こんなにゆっくりとビールを飲んだのは初めてだった。
「もう1本飲むかい?」
鼠は首を振った。

 
 

乱三世
「もう1本飲むかい?」という日本語表現がどうなっている?
ウィッキー三世
“Want another?”ですね。
乱三世
この場合の「another」は日本語のとおりビールの別の1本のことを指すわけだな。その店に置いてある同じ銘柄のビールだったらどれでもいいわけだ。だから「an+other」で表現しているということだな。
ウィッキー三世
これは以前「copy」という表現を取り上げましたけど、その言葉の意味を考えるとより理解できると思いますね。
乱三世
「copy」っていうのはCDとか、DVDとかレコードの1枚ってことだったわけだ。つまり複製技術の発達でコピーしたものが、そのまま本物になるという事情があるということだな。
ウィッキー三世
任意の一つを指すというのはこういう単語を思い浮かべてもいいですね。
乱三世
TOEICでもCD1枚おまけでつきます。なんていうときの適切な表現として「another」を答えさせる問題を見かけると思う。これまでの説明で足りるとは思うけど一応「the others」との違いっていうのはどうなるか答えてもらおうか。
ウィッキー三世
基本的に3つ以上あるものの一つが指定された後の残り全部が「the others」で、任意の別の1つが「another」ということですね。
乱三世
本当にくどいけど、冠詞の意味を知っていれば簡単だということだ。
ウィッキー三世
もう一つ「others」っていうのも、冠詞で説明できるんですか?
乱三世
これは「冠詞がない」と考えればいいということになる。
ウィッキー三世
ということは、多くのもの(基本的には4つ以上)のなかの任意の複数っていう説明が成り立つということですか。
乱三世
そう。さっきの「another」が複数になったと考えればいいわけ。これもサンプルを持ってきたから見てみよう。「ゴッドファーザー」からだ。
 
 

「others」の例です!

Many of the people thronging the avenue had flung themselves into doorways or on the ground, others had huddled together in small groups.
※throng群がる、殺到する ※flung(flingの過去形)荒々しく~を放り投げる、flung themselvesで身を投げ出す、没頭させる ※huddled together群れ集まる
殺到した人々のほとんどは戸口に突っ込んだり地面に突っ伏したりするかあるいは、固まりになって肩を寄せ合っていた。

 
 

乱三世
これは、ドン・コルレオーネというマフィアのドンが撃たれて重傷を負ってしまう場面の一部を抜き出したものだ。白昼突然起こった襲撃に通りすがりの人が驚いている様子が描写されているということだな。
ウィッキー三世
たくさん人がいて、その中の多くは突っ伏したりしていてほかの人は肩を寄せ合っていたという感じですか。
乱三世
「突っ伏したりした人もいれば、肩を寄せ合っている人もいる」っていうことだな。例えばthe others had huddled together in small groups.」としてあれば「突っ伏したりした人を除いた全員が肩を寄せ合っていた」という意味になるわけだな。「冠詞がない」からいくつもある数のうちの任意の複数を言っているということだな。それと「others」は任意の数の他の人というところから単に「他人」とすることも多いからこれの例も見てみよう。
 
 

「others」が他人という意味になります!

Neither her proofreader self nor her call girl self ever, not for one second, showed her ears to others.
校正係としての彼女とコール・ガールとしての彼女は絶対に、一瞬たりとも、耳を他人に見せなかった。
 
 

ウィッキー三世
これは任意の数の他の人を集合的に指して他人としているわけですか。
乱三世
そう。
ウィッキー三世
ちなみに「other」が単独で不定代名詞になることはないんですか?
乱三世
裸の「other」には形容詞や副詞の機能しかなくて、不定代名詞の機能はないな。だから、さっきの村上春樹の例でいうと“Want other?”とはできないということだ。これも重要なところだから押さえておこう。

 
 

ポイント!
●the other→→2つのものがあってどちらかを指したあと、残った一つをthe otherと表現する
●the others→→3つ以上のものがあって、一つまたは複数を指したあと、残りの全部をthe othersと表現する
●others→→多くのもの(基本的には4つ以上)があって、一つまたは複数を指したあと、残った別の任意の複数をothersと表現する
●another→→3つ以上のものがあって、一つを指したあと、残った別の任意の一つを指すときにanotherとする

 
 
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高橋
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●追伸

高橋
今日の不定代名詞はポイントの箇所に記した文言だけ見ても「?」となる方も多いと思います。一番大事なことは何度も繰り返しますが、冠詞の考え方です。「the other」と「another」(「an+other」)の違いというのは、本当に単純化してしまえば、「the」と「an」の違いだということになります。

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