optimal/poised ちょっと難しい単語とその同義語

Young Chrono now stood astride Old Salo, his knife point pricking Salo’s chest. Beatrice knelt by Salo’s head, a rock poised to smash his head to bits.
若いクロノは今、老いたソロの上の馬乗りになって、ナイフの先をソロの胸に当てていた。ビアトリスはサロの顔のそばにひざをつき、彼の頭を岩で叩き割ろうとしていた。
―Kurt Vonnegut,Jr. THE SIRENS OF TITAN

 
 

高橋
こんにちは高橋です。今日はまた同義語を取り上げてみたいと思います。今回は少し単語のレベルを上げてあります。「optimal」と「poised」という単語はそもそもどういう意味でしょう?
 
 

optimal=the best or most suitable

ウィッキー三世
まずは「optimal」ですか?
乱三世
意味を知っている?
ウィッキー三世
「the best or most suitable」ということですから「最高の」とか「最適の」という意味になるわけですか。
乱三世
そう。TOEICでは同義語を選択する問題が必ず出るしまた、同じ文言を繰り返さないというのが英語の特性としてあるわけだ。
ウィッキー三世
「the best or most suitable」を一度使ったら次に「optimal」が来る可能性もあると。
乱三世
見慣れない単語の部類に入ると思うんだな。ただし意味自体は実に簡単だから、こういうものには注意が必要だということになる。ちなみに日本語にもなっている「optimism」(オプティミズム)ってあるだろ?
ウィッキー三世
楽天主義とか、楽観とかそんな感じですよね。
乱三世
その「optimism」も「optimal」もラテン語の「最善」から来ているんだな。
ウィッキー三世
語源が一緒だということですか。
乱三世
そう。そういう関連で頭に入れてもいいと思う。今日は久しぶりに前アメリカ大統領オバマの自伝『Dreams from My Farther』から実例を引っ張ってきたから見てみよう。
 
 

What is a family? Is it just a genetic chain, parents and offspring, people like me? Or is it a social construct, an economic unit, optimal for child rearing and divisions of labor? Or is it something else entirely:~
※rear子供を育てる
家族とは何か? 親と子の間の単なる遺伝子のつながりだろうか? それとも経済的な意味での社会の構成要素で、子育てや役割を分担するための最適解なのだろうか? それともまったく別物だろうか?
 
 

乱三世
これはオバマが父親の出身地であるケニアに訪れたときの「自問」になる。
ウィッキー三世
この自伝は英語の勉強にもなるし、なにしろ内容が面白いですね。
乱三世
日本語の翻訳からまず試してみるといい。厚い本だけど一気に読み進められると思う。補足だけど「optimal」は「optimum」ともつづられる単語だ。どちらも同じ意味になる。動詞は「optimaize」となってこれは「最適化する」とか、「最も能率的に利用する」とかそんな感じだ。
ウィッキー三世
とにかく「optimal(optimum)」は形容詞で「the best or most suitable」と言い換えが可能というのがポイントになるわけですね。
乱三世
そう。

be poised to=be about to

ウィッキー三世
次は「poised」ですか。これもちょっと出てこないですね。
乱三世
「poised」も形容詞だけど辞書(Collins cobuild)を引くとこうなっている。「If someone is poised to do something, they are ready to take action at any moment.」。これは同義語で言うとピッタリなのがあると思うけどどう?
ウィッキー三世
「be about to」ということですね。
乱三世
どういう意味?
ウィッキー三世
「~にしようとしている」「~しそうだ」ってことです。
乱三世
「poised」にはほかに「If you are poised, you are calm, dignified, and self-controlled.」という意味もあるんだな。これはつまり人を指して「冷静沈着な」なんてできるということだな。だから「~しそうだ」っていうのは「動いていないけれども、まさに動きそうだ」というニュアンスになるわけだ。
ウィッキー三世
その動いていない瞬間を切り取っている感じということですね。
乱三世
そう。例えば「poise」という名詞を使って「on the poise」とすると「未解決のままで」という意味を作れるんだな。これは事件が動いていないその部分を切り取ったということになる。こういう「動いていない瞬間」を切り取った例を『タイタンの妖女』から抜いてきたので見てみよう。
 
 

Young Chrono now stood astride Old Salo, his knife point pricking Salo’s chest. Beatrice knelt by Salo’s head, a rock poised to smash his head to bits.
※astrideまたがって
※prickingちくりと刺すこと
※knelt kneel(ひざをつく)の過去形
若いクロノは今、老いたソロの上の馬乗りになって、ナイフの先をソロの胸に当てていた。ビアトリスはサロの顔のそばにひざをつき、彼の頭を岩で叩き割ろうとしていた。
 
 

ウィッキー三世
殴りかかろうかという前のまさに「動いていない」瞬間を切り取った絵ということですか。ただ文章が難しいですね。
乱三世
今日した説明にぴったりだとは思うけど、だとしたら「At this point, Spain was poised to become the dominant power in Europe.」というロングマンに載っている例文でももちろんいい。これはどんな意味?
ウィッキー三世
「この時点でスペインはヨーロッパにおける支配的な勢力になろうとしていた」くらいですか。
乱三世
そう。「dominant power in~」で「~の支配的な勢力」という意味だな。これも補足になるけど「poise」っていうのは「量り」から来ている単語なんだな。だから量りの平衡が取れている様っていうのを思い浮かべるとこの単語の性質っていうのを理解できるのではないかと思う。
ウィッキー三世
身構えた様子っていうのも平衡が取れている瞬間っていうことですものね。
乱三世
そう。とにかく「be about to」が「be poised to」と言いかえられていてもあせらないようにしておこうということだな。おしまい!
 
 

ポイント!
●optimal=the best or most suitable最高の/最適の
●be poised to=be about to~にしようとしている/~しそうだ

 
 

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高橋
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●追伸

高橋
今日引用した『タイタンの妖女』は爆笑問題の所属事務所である「タイタン」の由来になっている小説です。太田光が人生の一冊としているのは結構有名な話ですね。読みやすい小説ではないので安易に手を出すと途中でまず間違いなく挫折することになると思います。時間があるとき体調が万全なときにチャレンジすることをおすすめします。

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