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成果のでない原因は何か?
まず、私が考える結果が残せない理由は、この6つです。
●目標が定まっていない
●復習をしていない
●しっかり睡眠をとっていない
●運動していない
●ろくなものを食っていない
「勉強したのに結果が残せない理由」と言っているのに、「そもそも勉強してない」とはひどい言い草で、しかも最後が「ろくなものを食っていない」ですから、まったく的外れな解決法しか言わない占い師みたいですが、とにかく順を追ってみてみましょう。
そもそも勉強していない
ここで言いたいのは机に向かうことが勉強ではない、ということです。
集中して向き合って初めて勉強ですね。
私はワーキングスペースを契約していてそこで仕事もTOEICの勉強もしていますが、土日などは周りで資格試験の勉強をしている人を多く見かけます。
そういう中で必ずいるのがまったく集中していないとわかる人です。
先日オフの日に少しだけ立ち寄ったときも集中していない人がいました。
携帯を熱心に見ていたかと思うと、電話で離席→着席→また電話で離席を3回繰り返し、ようやくおとなしくなったので勉強に集中したのかなと見ると、なんとタブレットで野球観戦をしていた、というオチです。
たまに人間観察をしてみるとこの手の人が本当に多いのに気づきます。
机に六法全書と司法試験のテキストを広げていても、結局野球観戦をしているんだったらそれは勉強とは言いませんね。
しかもそういう人に限って長尻で朝から来て、晩まで粘っていたりします。
よくTOEIC900点を達成するのに必要な時間は最大1500時間(最初の点数が低ければ低いほど最大に近づく)という言い方がされますね。
これは勉強できるスペースに出かけていって、野球観戦をしている時間ではなくて、集中して勉強をした時間のことです。
自戒を込めて言いますが、そもそも勉強していなければ、結果がどうあってもついてくるはずがありません。
おすすめの本1―『簡単にできる!セロトニン「脳」活性法』
いやそうはいってもなかなか集中できないことがあってそういうときは野球観戦をしてしまうものなんだ
という誰かの心の声をちょっとだけ聞いた気がしないでもないですが、例えば「集中できない」とネットで検索すると色々な対処法を教えてくれますね。
スマホの電源を切るだとか机の上を整理整頓するだとか
時間に区切りを持たせるためストップウォッチを活用するとか
先に勉強以外の予定を決めてしまい、ケツカッチンの状態を強引に作る
とかいろいろな工夫を教えてくれます。
実際私も勉強以外の予定を先に入れてしまうということをよくします。
こういうテクニックはどんどん試すべきだし、かなりの部分有効のはずです。
ただ、このブログのなかでは『簡単にできる!セロトニン「脳」活性法』
(有田秀穂著)という本を頼りに別の見方をしてみたいと思います。
なぜ、一見集中とは関係ないように見える本を持ち出してきたのかと言うと、私が以前激務に耐えかねて、うつ病になったことがあるからです。
うつ病の原因というのはいまだにわかっていませんが、セロトニン神経が弱っているというのが有力な説としてありますね。
私が人生で一番集中できなかったのはうつ病のどん底にあったときです。
そんなの当たり前じゃないかと言われてしまいそうですが、こういうことを経験すると普通に勉強するということ一つとってみても、「健康」であることがどれだけ大切なのか、身に染みてよくわかります。
心身ともに健康でないと集中はできません。
ワークスペースではなく、居酒屋に長尻したとき次の朝から勉強できるかと言ったら難しいはずですね。
日をまたいだ残業をして翌朝眠気を抱えながら、普段と同じようには勉強できません。
心が苦痛で押しつぶされそうになっているときも、もちろん集中できません。
集中できていない人をじっくり観察してみると、貧乏ゆすりをしたり、ページをめくる音が異様に大きかったり、少しぶつかりそうになっただけでひどい舌打ちをしたりとイライラしている人が多いことに気づきます。
セロトニン神経が弱ってくると、朝の目覚めが悪くなる、疲れやすくなる、ちょっとしたことでカッとなるなどの兆候が出てくるそうです。
さらにセロトニン神経が弱ると前頭前野の機能も落ちて今度は集中できなくなり、意欲も落ちてくると言います。
実は本人の意志とは関係ないところで集中できない自分を作り出している可能性は大いにあるということです。
この本ではセロトニン神経が弱るとどうなるかをわかりやすく解説したうえで、
弱ったセロトニン神経を活性化させる簡単な方法を教えてくれます。
難しいことではありません。
朝起きて日の光を浴びながらリズム運動をする、よく咀嚼をする、など誰でもできる簡単なことです。
どうしても集中できない、という悩みがあるときは「気合が足りない」と言った精神的な部分にまず行くのではなく、こういうところに目を向けてみるのもよいかもしれません。
●セロトニン神経と集中力、意欲との関係がよくわかる!
●セロトニン神経を活性化させる簡単な方法がわかりやすく解説されている!
目標が定まっていない
成果が上がらない理由の2つ目は目標が定まっていないということです。
私が、一番TOEICの点数があがったのは、半年で730点取らなければクビと当時勤めていた職場で言われてしまったときでした。
(結局半年で400点から750点になりました。)
明日のパンにも困る可能性があるのだったら真剣になりますね。
その動機が切実なものであればあるほど、物事に向かう姿勢が変わってきます。
前にも書きましたが、海外の方に道を聞かれたときに英語で案内できるようになりたいなどという動機ではまず長続きしません。
英語で道を教えられてなくて困るのは、聞いたほうですね。
聞かれたほうは全く困りません。せいぜい英語で答えられなかったという傷が心にうっすらと残るくらいの話です。
(そもそも、海外の方が全員英語を話すと思っているということ自体まちがっていますね)
だから、目標をきっちりと定めてから勉強に向かうというのがとても重要になります。
おすすめの本2―『アメリカよ!あめりかよ!』
「集中できない」ということに対しては肩透かしのようにセロトニンの本を紹介しましたが、今度は2冊紹介してみたいと思います。
1冊目は『アメリカよ!あめりかよ!』(落合信彦著)という本です。
仕事で必要になって読んだ本ですが、この本にはアメリカ留学をひかえた著者が辞書だけで英語を覚えたというエソードが載っています。
しかも、ただ覚えただけではありません。
なんと、毎日1ページ、切って捨てることに決めて、その捨てるページを必死こいて覚えたそうです。
留学が決まっていて英語が話せないというのはシャレにならないのでそれは真剣になりますね。
加えて著者の家は貧乏でようやく手に入れた辞書だったそうです。
高価なものを捨てると決めたわけですからそれもまた必死になる原因になります。
なんのためにやるのか、ということが明確になっていれば、結局どんな方法であっても遠回りにならないという好例だと思います。
アメリカ留学後のエピソードも面白いので一気に読み干せます。
●著者の留学前のエピソードが目標の意味を教えてくれる!
●留学後の話もとにかく面白い!
おすすめの本3―『王道の勉強法』
また肩透かしをくらわすような本を紹介したので、別の1冊は正攻法に勉強の仕方を書いた本をあげてみます。
『王道の勉強法』(オラヴ・シーヴェ著)という本です。
この本ではまず、今の自分が勉強に充てられる時間を正確に把握してから計画をたてるのがよいと書いてあります。
TOEICの場合であればまず使える時間を把握したうえで、自分が『公式問題集』をじっくりやりこむのにどのくらいの時間がかかるのかを確かめておけば長期の計画を立てられそうですね。
もちろん目標を決めることの大切さもページを割かれて解説されています。
六法全書よりも野球観戦にいってしまうその行動の制し方もこの本で「勉強」することができます。
著者はオックスフォード大学で経営修士号を持っていて勉強法について多くの講演をしている人です。
●計画の立て方から自制心の保ち方まで細かいテクニックが満載!
●当り前のことを実践できるかが大切だとわかる!
復習をしていない
勉強とは復習のことである、という意識はとても大切です。
私は『公式問題集』の使い方が大切だと常々言ってきましたが、ただ一回解いただけでは当然、『公式問題集』を活用したとは言えません。
ここに真実が書いてあると思ってじっくり腰を据えて勉強しなければ絶対に身にならないというのはわかりきった話です。
復習すること自体、例えば『公式問題集』に掲載されている文法、単語はすべて頭にいれるといったことは、単にやるか、やらないかということになってきますが、復習する時期を最適化していくことはできるはずです。
こういうことのヒントを得るのは、受験にも脳にも強い人の意見を聞くのが正しいやり方です。
いつ復習するのか、ということを明確に教えてくれるのがこの本です。
おすすめの本4―『受験脳の作り方』
薬学博士で脳の研究をしている池谷裕二さんの『受験脳の作り方』です。
この本のなかで提案されている復習のプランというのは、
その1週間後に、2回目
2回目の復習から2週間後に、3回目
3回目の復習から1か月後に、4回目
というものです。
これが海馬の性質を考えたうえで最適だそうです。
900点を超えてからTOEICの点数が上がらない人の相談をよく受けるようになりましたが、共通の特徴として、『公式問題集』以外の参考書に広く手をだしすぎているというのがあります。
1冊の参考書もしくは2冊でもいいですが、少なくとも上のプランをきっちりこなしたうで次に進むということをしていきたいですね。
その問題集なり、参考書なりを読んだ、解いた日時を西暦から書き込んでおけば、次の復習のタイミングを把握しやすくなると思います。
この本はほかにも中学・高校生くらいになると丸暗記がだんだん有効でなくなってくるという興味深い説明を読むことができます。
私がずっと言ってきている自分の興味に英語を引き付けるのが一番いいということの証明にもなっているのでぜひ一読されることをおすすめします。
●薬学博士で脳を研究している著者が書いた受験のための本!
●「記憶の特徴」から最適な復習時期を教えてくれる!
しっかり睡眠をとっていない
はじめが
「そもそも勉強していない」
で4番目が
「しっかり睡眠をとっていない」
では本当に居酒屋でくだを巻いているおっさんみたいですね。
ただ一応これにも私なりの根拠があるので、説明してみましょう。
まず、ここでおすすめする本は『SLEEP』(ショーン・スティーブンソン著)という本で、この本を読むと、
睡眠の質が落ちると昼間のパフォーマンスの質も落ちる
とわかります。
つまり、毎日の睡眠を充実したものにするというのが大切なんだ、とよくわかります。
この本には私のブログによくあるような抽象的な言い回しはほとんどなくコーヒーは寝る6時間前に飲んでも睡眠の質に影響してしまうなど実験でわかったことのみが列挙してあります。
(コーヒーに含まれるカフェインの影響です)
睡眠の質がいつの間にか落ちて、昼間のパフォーマンスに影響があれば、集中できないということだって起こる可能性があります。
「そもそも勉強していない」ところにつながってくるわけですね。
おすすめの本5―『SLEEP』
まず睡眠の質が悪いと昼間のパフォーマンスに影響があるというのですから特に試験前には気を使わないといけなくなりますね。
コーヒーはさっきも言ったように寝る6時間前に飲んでも睡眠の質に影響があるそうです。
しかも、本人はぐっすりと眠れたと思っていても、実際は睡眠時間が短くなっていたということが実験からわかったそうですから注意が必要になってきます。
私の場合は打合せなどで仕方なく飲む以外は平日も含めてなるべく、午前中までにはコーヒーを飲むように心がけています。
試験日の前日は飲まないことのほうが多くなりました。
コーヒーは体にいいと言われますが、飲み方を間違うと健康に害が出る可能性もあるということですね。
ほかにも、
寝るどのくらい前に風呂に入ったほうがいいのか
わかりますし、
また、
腸内環境を整えることが意外に大切だとか、
寝る前のスマホのブルーライトがどのくらい睡眠に影響があるのか
といった、本当に細かい情報をこの本から得ることができます。
睡眠の質を考えて、実践してみてください。
●睡眠の質が昼間のパフォーマンスに影響する!
●どうすればよい睡眠をとれるのかこの本を読めばわかる!
運動していない
次は運動です。
これはまず睡眠の質に影響します。
だから毎日取り入れたほうがいいということになります。
私は寝付けない時は朝まで眠れないという悲惨な経験を人生で何度も経験してきましたが、運動を毎日取り入れるようになってから、眠れないということがほぼなくなりました。
運動といってもジムのハードワークを毎日なんて話ではもちろんありません。
朝通勤を利用して1駅多く歩くとか、そういうことです。
私の場合だったら通勤に自転車を利用していて40分くらい朝日を浴びながらこいでいます。
これだけでも相当な運動になりますね。
休日はやはり朝日を浴びながらランニングをしています。
朝日を浴びるとセロトニン神経が活性化するので、この時間帯に運動するというのは結構理に適ったことでもあります。
睡眠の質にダイレクトに影響があるのなら、習慣に取り入れるのが得策ですね。
おすすめの本6―『脳を鍛えるには運動しかない!』
睡眠の質に影響がある、というほかになんと、運動することに自体に頭がよくなる効果があると書いてあるのが『脳を鍛えるには運動しかない!』(ジョンJ.レイティエリック/エリック・ヘイガーマン著)という本です。
私は子供のころ成績があがらない理由を親にたずねたら、
そりゃおまえ、頭が悪いからだよ。
と言われたことがあります。
傷つきやすい思春期の子供になんてことを言うんだ、と今は思いますが、身も蓋もない言い方をしてしまえば、確かに結果がでないのは頭が悪いからですね。
でも、それを勉強ではなく運動することによって、解消できるかもしれないというのがこの本です。
『SLEEP』同様にいろいろな実験の結果を確認できるので、一読してぜひ運動を取り入れてみてください。
●運動をすると健康になり、頭もよくなる!
●数多くの論文を根拠にしており説得力が違う!
ろくなものを食っていない
うつ病になってしまったとき
食事で気をつけるべきことはありますか?
と先生にたずねたことがあります。
そのときは、
こうすればよくなるという医学的な根拠のある食事はない、と前置きされたうえで、
血糖値を急激にあげるような食事はうつ病にも悪影響があると考えていいと思います。
というアドバイスをもらいました。
要するに血糖値をあげるGI値の高いものを、後回しにして食べるのがいいということですね。
野菜から食べて最後に炭水化物を摂るという、あの食事の仕方です。
根菜類まで制限するような厳格な糖質制限というのは不毛だとしか思えませんが(実際寿命を考えると旗色が悪い疫学調査が出てきています)、糖質の取り方そのものを考えるというのは体調を考えたときに有効かもしれません。
私は自分の頭がまったく言うことをきかなくなるという経験をして、やはり食事の内容、取り方にも意識が向くようになりました。
おすすめの本7―『新版日本の長寿村・短命村』
最後におすすめするのが『新版日本の長寿村・短命村』(近藤正二著)という本です。
この本には、著者が日本全国を自分の足でまわり、どういう食生活をしているところに長寿、または短命が多いのか、調べた結果が載っています。
なんと36年間、990町村を回った結果だそうです。
読むと米(炭水化物!!)を大食しているところは軒並み短命だとわかります。
また、野菜を食べないところもやはり短命だとわかります。
このほかにもフルーツは野菜の代わりにならないとか、
魚ばかり食べていて野菜を食べていないとやっぱり短命になるとか、
どうやら大豆がよさそうだとか、
海藻を食べていると脳卒中で早死にすることがない、
とか健康を保つための食事の輪郭というものが見通せる内容になっています。
少なくとも座ってもいられないような体になってしまったら、勉強もくそもなくなってしまうので、老化を後ろに倒す努力は無駄にはならないはずです。
著者がおすすめしている野菜は特に芋、かぼちゃ、人参ですが、野菜を食べる、炭水化物を大食いしない、という大枠をもとに細かいアレンジを自己流にできそうです。
なお、この本も絶版で古本が高額で取引されています。図書館を利用して借りるのがおすすめです。
●何を食べると長生きできるのか、指標になる!
●990町村を歩いたというフィールドワークの結晶!
参考―外交官の勉強法
最後に参考図書として『悪魔の勉強術』(佐藤優著)を紹介してみます。
元外交官である著者が同志社大学神学部で行った授業をもとに編まれた本です。
キリスト教神学が話の中心ですが、資格試験、外国語の勉強の仕方についても突っ込んだ講義があります。
英語学習者にとって特に面白いのが、日本の外交官がどのような語学訓練を受けるのか話しているところだと思います。
しかも学生へのアドバイスの中では具体的なテキストをあげて、それをどうこなせば英語が物になるのかという突っ込んだ話もきけるので、とてもお得な講義になっています。
なお、著者は鈴木宗男氏と連座して捕まった元外交官ですが、外務省のラスプーチンという異名を持っています。
その「ラスプーチン」の本領が知りたい場合は『国家の罠』がおすすめです。(ラスプーチンはロシアの「怪僧」で帝政ロシア末期の政治に多大な影響があった人です)。
それから『獄中記』と『インテリジェンス人間論』も群を抜いて面白いです。
『国家の罠』は著者が捕まる前後の出来事で『獄中記』がまさに獄中記。『インテリジェンス人間論』は鈴木宗男、森喜朗、橋本龍太郎といった著者自身が外務官僚として仕えた人たちの人物描写が主です。
どれも「くそ」がつく面白さです。

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